米IBMは6月26日(米国時間)、最新のスーパーコンピュータ「Blue Gene/P」を発表した。前機種の3倍の性能を実現、構成により3ペタFLOPS(毎秒3000兆回の浮動小数点演算を実行)も可能という。
Blue Geneは、拡張性や省電力・省スペースを特徴とするIBMのスーパーコンピュータ製品ラインで、Blue Gene/Pはその第2世代。電力効率は、平均的なスーパーコンピュータの7倍という。なお第1世代の「Blue Gene/L」は現在、世界スパコンランキングのトップ。
Blue Gene/Pのプロセッサは、850MHzの「IBM PowerPC 450」コア4基をワンチップに組み込んであり、1枚のマザーボードに32個のプロセッサを搭載する。各プロセッサは毎秒136億回の演算処理が可能で、マザーボード1枚の処理能力は毎秒4350億回。このマザーボード32枚を高さ6フィートのラックに収納する。
標準構成では1台のラックに4096個のプロセッサを搭載し、1ペタFLOPを実現するには、29万4912個のプロセッサ・72台のラック構成となる。最大で88万4736個のプロセッサ・216台のラック構成が可能で、3ペタFLOPSを実現できるという。
IBMによると、すでに米エネルギー省アルゴンヌ国立研究所、ドイツのMax Planck Society、Forschungszentrum Julichなどが年内に導入することが決定しているという。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
プレスリリース(英文)
http://www-03.ibm.com/press/us/en/pressrelease/21791.wss
( Infostand )
2007/06/27 08:49
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