標準化団体の国際標準化機構(ISO)は9月4日(米国時間)、米Microsoftが推進する文書フォーマット「Office Open XML(OOXML)」をISO/IEC(国際電気標準会議)の標準規格として採用するか否かの投票で、得票数が承認に必要な率に達しなかったと発表した。同社にとって大きな黒星となる。
Microsoftが進めていたISOの早期承認手続きでは、ISO/IEC加盟104カ国が投票権を保有。ISO/IEC JTC 1に参加する各国の標準化団体の3分の2(66.66%)が賛成し、かつ反対票が全加盟国の4分の1(25%)未満となることが承認成立の条件となっていた。
【お詫びと訂正】初出時、承認成立の条件を間違って記載しておりました。お詫びして訂正します。
ISOでは5カ月の投票プロセスを経て、9月2日に投票を締め切ったが、結果は、どちらの条件にも満たなかったという。具体的な投票数は公表していない。
今後のステップとしては、投票時に寄せられたコメントを来年の2月、投票結果調停会議(BRM)で審議する。ここで、コメントに応じるような修正が可能かなど調整を試み、反対票を投じた国が反対を撤回すれば標準が成立する可能性がある。
OOXMLは、すでに欧州電子計算機工業会(ECMA)の承認を受けており、ECMAが2006年12月、ISOに提出していた。一方、対抗技術とされる「Open Document Format(ODF)」はすでにISO標準として承認されている。
■ URL
国際標準化機構(ISO)
http://www.iso.org/
プレスリリース(英文)
http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1070
( Infostand )
2007/09/05 08:59
|