非営利団体のProtocol Freedom Information Foundation(PFIF)と「Samba」を開発するSamba Teamは12月20日(米国時間)、Windowsワークグループサーバーのプロトコル文書を米Microsoftから受け取る契約を同社と結んだと発表した。これによって、SambaはWindowsと完全な互換性を実現できるとしている。
Sambaはオープンソースのファイル/プリンタ共有サーバープロジェクト。提供を受けるプロトコル文書は外部非公開だが、実装したソースコードは制限なしに公開できるという。Samba側は、この条件はGNU General Public License(GPL)のv2およびv3と互換性があるとしている。
またMicrosoftは、提供するプロトコル文書を最新の情報に保つことと、特許リストの公開にも合意している。特許リストによって、Sambaおよびその他のオープンソースプロジェクトは特許侵害防止に必要な作業ができるという。
プロトコル文書の提供は、2004年3月の欧州委員会(EC)のEU競争法違反判断、および2007年10月のMicrosoftの是正命令受け入れによるもの。Microsoftには、Windowsワークグループサーバーの互換性情報の開示が義務づけられている。
契約は、PFIPがSambaに代わってMicrosoftと結んだ。PFIPは、オープンソースソフトウェア開発を法的な面で保護することを目的としたサポート機関Software Freedom Law Centerが新たに設立したNPO。今回、PFIPは一度きりの費用として、Microsoftに10,000ユーロ(約160万円)を支払う。
■ URL
Samba
http://www.samba.org/
Protocol Freedom Information Foundation(PFIF)
http://www.protocolfreedom.org/
Samba TeamとPFIFのプレスリリース(英文)
http://news.samba.org/announcements/pfif/
( Infostand )
2007/12/26 09:02
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