米Microsoftは1月8日(米国時間)、ノルウェイのエンタープライズ検索技術専業ベンダーFAST Search&Transfer(FAST)に対し、買収提案を行ったと発表した。提示金額は総額約66億ノルウェイクローネ(約66億ドル)で、会計年度2008年第2四半期の手続完了を見込んでいる。
FASTは企業向けのエンタープライズ検索を開発・提供する企業で、「FAST ESP」などの製品を提供している。MicrosoftはFASTを買収することで、エンタープライズ検索分野を強化する。
同分野は、米Google、米IBM、それにBI(ビジネスインテリジェンス)ベンダーなどがそれぞれ力を入れており、Microsoftは「Microsoft Search Server 2008 Express」「Microsoft Search Server 2008」「Microsoft Office SharePoint Server 2007」などでエンタープライズ検索技術を提供している。
Microsoftビジネス部門担当プレジデントのJeff Raikes氏は、エンタープライズ検索の現状を「パワフルでハイエンドの技術か、メインストリームのインフラソリューションのどちらかになっている」と指摘。FASTの取得によって、「あらゆる顧客のニーズに応じるソリューションを提供できる」としている。
買収提示額は、1株あたり19ノルウェイクローネで、FASTの1月4日の株価終値に42%のプレミアムを上乗せした額。成立には、90%以上の株主の賛成、規制当局の承認などが必要となる。FASTの取締役会は、株主には買収を受け入れるよう推奨することで合意しているという。
また、MicrosoftはFAST取得によって欧州の研究開発拠点を増やす。同社は欧州では現在、英ケンブリッジ、デンマーク・コペンハーゲンの2カ所に主要な研究開発拠点を持っている。
■ URL
米Microsoft
http://www.microsoft.com/
FAST Search&Transfer
http://www.fast.no/
プレスリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2008/jan08/01-08FastSearchPR.mspx
( Infostand )
2008/01/09 08:51
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