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米Microsoft、Officeバイナリ仕様を公開-ISO標準獲得を狙う


 米Microsoftは2月15日(米国時間)、Office 97以降で採用したバイナリ形式のOfficeファイルフォーマット仕様を公開した。Office 2007で採用する新フォーマット「Office Open XML(OOXML)」のファイルとシームレスにやりとりが可能という。国際標準化機構(ISO)による標準認定を狙う動き。

 Microsoftが公開したのは、「.doc」「.xls」「.ppt」の拡張子を持つOffice文書フォーマットのバイナリ情報。同社の相互運用性の取り組み「Microsoft Open Specification Promise」の下で公開した。同社がOffice 2007で採用した新フォーマットOOXMLとの互換性を実現するという。

 Microsoftで相互運用性を担当しているBrian Jones氏はブログで、各国の機関からバイナリ仕様情報の公開を求められたとしている。

 次世代オフィスフォーマットでは、OOXMLは米IBMなどライバルが推進するOpen Document Format(ODF)と競合関係にあり、それぞれ各国際標準化団体の承認獲得を急いでいる。ISOについては、ODFはすでにISO標準として承認されているが、OOXMLは昨年秋、早期承認プロセスで条件を満たすことができず、ISO標準化を逸している。

 ISOでは今月から投票結果調停会議(BPM)の審議が始まる予定で、今回のバイナリ情報の公開はそれに向けた取り組み。

 OOXMLとの相互運用性で同社は、「Office Binary Translator to Open XML」という変換ツールのプロジェクトも進めている。



URL
  米Microsoft
  http://www.microsoft.com/
  Officeバイナリファイルフォーマット(英文)
  http://www.microsoft.com/interop/docs/officebinaryformats.mspx
  Brian Jones氏のブログ(英文)
  http://blogs.msdn.com/brian_jones/archive/2008/01/16/mapping-documents-in-the-binary-format-doc-xls-ppt-to-the-open-xml-format.aspx


( Infostand )
2008/02/19 08:55

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