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EU機関がサイバー攻撃のリスクを警告、SNSにも懸念示す


 欧州連合(EU)の情報セキュリティ機関ENISA(European Network and Information Security Agency)は5月27日(現地時間)、オンラインセキュリティに関する年次報告書を発表した。欧州におけるオンラインセキュリティの課題として、加盟国間の不均衡な対応の是正を指摘している。

 現在、世界の経済活動の30%がデジタルに依存しており、EUのデジタル構想「i2010」実現にあたって、ネットワークセキュリティと情報セキュリティの重要度は高いとしている。ENISAでは、仮想世界における詐欺事件総額は2006年、6450万ユーロ(約8000万円)~1億ユーロ(約160億円)と見積もっている。

 調査によると、スパムは引き続き大きな問題で、2007年に企業が受けた損失は、前年からほぼ倍増して6450億ユーロ(約103兆円)相当になったという。メールボックスに実際に入るスパムのは6%に過ぎないことから、スパムは管理下にあると認識されているが、件数、容量、帯域の3つの面で増加しており、損害額は膨らんでいる。

 SNSについても、プライバシーの観点から懸念を示している。推奨案として、認知啓発活動の強化、規制の観点からのレビューなどを挙げている。

 今後の課題では、国レベルでの対応が不均衡である点を挙げ、国のセキュリティレベルを同一にして、国境を越えた協調的取り組みに着手すべきだとしている。ENISAでは、CERT(Computer Emergency Response Team)設置を呼びかけてきたが、この取り組みは効果を上げており、CERT設置国は14カ国に増え、今後1~2年でさらに10カ国増える見込みという。ENISAはスパムを大量生産するボットネットなどのサイバー攻撃への対応で、CERTが中心的役割を果たすと述べている。

 ENISAは今年、デジタル版テロ攻撃を防ぐ3年間のプログラムを開始している。



URL
  ENISA
  http://www.enisa.europa.eu/
  プレスリリース(英文)
  http://www.enisa.europa.eu/pages/02_01_press_2008_05_27_Bxl.html


( Infostand )
2008/05/28 08:59

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