米IBMは6月11日(米国時間)、標準化とモジュール設計を取り入れたデータセンター技術を発表した。エネルギーコストを最大50%削減できるという。昨年開始したエネルギー効率化イニシアティブ「Project Big Green」の第2フェーズと位置づけている。
発表した技術は、標準化したデータセンターをパッケージ感覚で導入できる「Enterprise Modular Data Center(EMDC)」、ポータブルデータセンターの「Portable Modular Data Center(PMDC)」、既存のデータセンター向けの冷却と電源管理効率化「Modular High Density Zone(MHDZ)」の3種類。IBMのデータセンター技術をミニチュア化し、処理能力を改善しながらエネルギーコスト削減の課題に対応するという。
EMDCは、標準化したデータセンターをパッケージ感覚で導入できる技術で、面積にして、5000平方フィート(約465平方メートル)から最大2万平方フィート(約1858平方メートル)まで対応する。カスタム設計と比べ導入が容易で、3~6カ月で稼動できるという。業界団体Green Gridが定めたエネルギー指標に到達するよう設計した。
PMDCは、すべての物理的インフラをコンテナに詰め込む。さまざまなベンダー/システムが動く業界標準環境下で実装が可能。防災などの安全対策も含んでいる。
HDZは既存データセンターに付加することで、電源と冷却装置を改善する技術。データセンターの運用を妨げることなく導入できる。旧装置を改良するのと比較して、最大で35%のコストを削減できるという。
IBMは同日、Project Big Greenの第2フェーズとして、ストレージ仮想化システム「IBM SAN Volume Controller(SVC) 4.3」などの最新製品や技術も発表している。
【お詫びと訂正】初出時、Project Big Greenの名称を誤って記載しておりました。お詫びして訂正します。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
プレスリリース(英文)
http://www-03.ibm.com/press/us/en/pressrelease/24395.wss
( Infostand )
2008/06/12 08:58
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