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Mozilla Labs、ブラウザから簡単にマッシュアップできる「Ubiquity」発表


 Mozilla Foundationの研究開発部門であるMozilla Labsは8月26日(米国時間)、新しい開発プロジェクト「Ubiquity」を発表、最初のプロトタイプを公開した。一般のユーザーがWebブラウザから簡単に“マッシュアップ”を構築できるようにすることを目指すもので、やりたいことを自然言語で指示すると、これをWebブラウザが理解してWeb上から必要なデータを選んで組み合わせるという。

 Mozilla Labsによると、現在、Webサイト間はつながりがない状態という。Ubiquityでは、Web上にあるデータを組み合わせるタスクを共通化する機能をWebブラウザに持たせる。これによって、ユーザーの指示を理解し、Webにある必要なデータを組み合わて処理を行う。従来のマッシュアップはWeb開発スキルが必要で、ユーザー中心というよりサイト中心。Ubiquityでは、スキルを持たないユーザーが、簡単にWeb上のリソースを管理できるようにすることを目指す。

 例えば、友人にレストランへの招待メールを送ることを考えた場合、現在は、Webメールを立ち上げ、地図ソフトウェアでレストランのアドレスを入力し、検索ソフトを使ってレストランのレビューを調べ、Webメールに戻ってリンクをメール本文にコピーする、といった作業が必要となる。

 これに対し、Ubuquityでは、Webメールの作成画面で、メール本文にレストラン名を入力し、レストラン部分を選択して右クリックでUbuquityを立ち上げ「地図」と入力すると、レストラン付近の地図を表示した地図アプリケーションが立ち上がる。これをドラッグ&ドロップでメール本文に張り付ける、といったことが実現するという。

 最初のプロトタイプとして、バージョン0.1をGPL/MPL/LGPLの3つのライセンスの下で公開した。Ubiquityはインターフェイスと開発プラットフォームの両方の要素を持つが、0.1では言語主導でWebブラウザをコントロールするという点からプラットフォームにフォーカスしたという。



URL
  Mozilla Foundation
  http://www.mozilla.com/
  Mozilla Labsの開発者ブログ(英文)
  http://labs.mozilla.com/2008/08/introducing-ubiquity/


( Infostand )
2008/08/28 08:59

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