米IBMは9月24日(米国時間)、新興市場に4つのクラウド・コンピューティング・センターを新設した。新設したのは、サンパウロ(ブラジル)、バンガロール(インド)、ソウル(韓国)、ホーチミン(ベトナム)。
クラウドのインフラを世界中に構築するIBMは、200人以上の研究者を専任とし、今後1億ドルを投資することを発表している。また、大規模コンピューティングとハードウェア、ソフトウェア、サービスを組み合わせる「BlueCloud」計画を進めるなど、クラウドに積極的に取り組んでいる。8月には、日本にも同施設を開設したばかりだ。今回、インターネットを基盤としたスキルの需要が高まる新興国に展開することで、さらなる加速を図る。
ベトナムの新センターでは、大学・政府機関・通信ベンダーなどが率先して新事業創造を支援するための新しい技術を採り入れた。韓国の新センターでは、銀行・通信・政府機関・教育・ITホスティングサービスなどの産業に向け、設計技術や試験的なプロジェクトを提供する予定。インドの新センターでは、中堅市場向けのITベンダーや大学・通信企業・政府機関などの顧客に対し、クラウドやアプリケーションを試験的に活用できるよう、インフラを公開している。またブラジルの新センターでは、クラウドを活用した大規模なコラボレーションプログラムといった事業の開発を行っていく。
ブラジルでは具体的な活用事例も出ており、Brazilian Software Excellence振興協会(SOFTEX)が、ブラジルのソフトウェア産業における、2009年から2010年の戦略計画アイデアを集めるためのイベントを実施するという。22の政府機関とSOFTEXメンバーのISV1500社が、11月初旬に開催される72時間のイベントに参加して、アイデアを出し合っていくとのこと。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
プレスリリース
http://www-06.ibm.com/jp/press/2008/09/2602.html
■ 関連記事
・ 日本IBM、世界で5番目となるクラウドコンピューティング施設を国内に開設(2008/08/01)
( 川島 弘之 )
2008/09/26 13:31
|