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EU、独禁法違反の異議告知書を米Microsoftに送付
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は1月17日(現地時間)、米MicrosoftがWindows OSにWebブラウザInternet Explorer(IE)をバンドル販売して、EU競争法に違反した疑いがあるとして、同社に「異議告知書」を送ったことを明らかにした。
異議告知書は、EU競争法違反の疑いについての欧州委員会の暫定的な見解を示し、当事者の意見を求めるもの。欧州委員会は、ノルウェーのOpera Softwareが2007年末に行った苦情申し立てを受けて調査していた。送付は15日付。
欧州委員会は2004年、MicrosoftがWindowsにWindows Media Playerをバンドル販売してEU競争法に違反したとして是正命令を出し、欧州第1審裁判所(CFI)が2007年、これを支持する判決を下している。
異議告知書はこの判決に基づくもので、バンドル販売がWebブラウザの競争とイノベーションを阻害し、消費者の選択肢を限定したと暫定的に結論した。Microsoftには2カ月の回答猶予期間があり、その後、公聴会の要求もできる。競争法違反と判定された場合、罰金のほか、販売指し止めなどの是正措置を命じられる可能性がある。
一方、Microsoftは16日に声明文を発表。異議告知書を精査中で、「欧州の法律に完全に従った形でビジネスを行うことにコミットしている」とコメント。またOpera側は欧州委員会の措置を歓迎するコメントを発表した。
なお米Net Applicationsのデータによると、WindowsとIE、ともにシェアは減少傾向にある。2008年12月、Windowsのシェアは2カ月連続で90%割れし、IEも2カ月連続で70%割れしている。
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URL
欧州連合(EU)
http://www.europa.eu/
米Microsoft
http://www.microsoft.com/
欧州連合(EU)のプレスリリース(英文)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=MEMO/09/15&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
米Microsoftのプレスリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2009/jan09/01-16statement.mspx?rss_fdn=Press%20Releases
ノルウェーOpera Softwareのプレスリリース(英文)
http://www.opera.com/press/releases/2009/01/17/
( Infostand )
2009/01/19 09:08
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