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2008年の世界の知的財産の損失総額は1兆ドル-米McAfee試算


 米McAfeeは1月29日(現地時間)、データ漏えいなどで2008年1年間に世界で失われた知的財産の損失額が推計約1兆ドルに上るとの調査結果を発表した。企業などに機密情報保護対策を強化するようアドバイスしている。

 知的財産のセキュリティに関する報告書「Unsecured Economies: Protecting Vital Information」で、米国、英国、ドイツ、日本、中国、ブラジル、インド、UAEの世界8カ国のCIO計800人以上を対象に聞いた結果をまとめた。米パーデュ大学セキュリティ研究センター(CERIAS)が調査を担当した。

 それによると、回答者が報告した2008年の知的財産の損失総額は46億ドル相当で、データ漏えいの修復に投じた額は6億ドルだったという。この結果から、全世界で紛失したデータの総額は約1兆ドルに上ると見ている。

 不況と知的財産の関係については、39%が「不況の現在、知的財産はさらに攻撃を受けやすい状態」と答えるなど、情報セキュリティに影響を与えていることがわかった。また半数近い42%が「解雇された従業員が重要な情報を盗み出すことが最大の脅威」と回答。問題のある地域にはデータ保存をしないなど、地政学情勢もデータポリシーに影響を与えているという。

 知的財産の保護については、中国回答者の70%、インド回答者の68%が「戦略的差別化として知的財産保護への投資を行っている」と回答するなど、途上国のほうが先進国より前向きだった。



URL
  米McAfee
  http://www.mcafee.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www.mcafee.com/us/about/press/corporate/2009/20090129_063500_j.html


( Infostand )
2009/01/30 08:58

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