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日本SGI、世界最小・最軽量の監視用マイクロサーバーを発表


 日本SGI株式会社は、MJPEG/MPEG4エンコーダを内蔵した世界最小・最軽量の監視用マイクロサーバー「SGI ViewRanger」を6月1日より発売する。価格はオープンだが、実勢価格で15万円前後の見込み。同社では今後2年間で10万台の販売を予定している。

 SGI ViewRangerは、世界最小・最軽量の監視用マイクロサーバー。既存の監視カメラを直結できるNTSCモデルのほか、200万画素カメラを内蔵するCMOSモデルがあり、CMOSモデルのサイズは幅95mm×高さ65mm×奥行き24mm(NTSCモデルは33mm)、重さ約90g(同130g)。

 両モデルとも、LANや無線LAN、PHS、FOMAの各通信カードを利用できるCFスロットを装備し、Webサーバー機能も内蔵するため、単体でMJPEGによるリアルタイムの映像配信が可能となっている。配信映像の解像度はVGA、15フレーム/秒までに対応している。またを蓄積する映像用としてMPEG4エンコーダも内蔵しており、5分で1MB程度の映像を単体で最大2時間程度保存できる。なお音声の入出力にも対応している。

 CPUにはSH-4 240MHzを採用、64MB SDRAMと16MBのフラッシュメモリを搭載する。またNTSCモデルには100BASE-Tとカメラ制御用のRS232Cのインターフェイスも備える。OSにはNetBSDを採用している。


200万画素カメラを搭載する「SGI ViewRanger CMOSモデル」 外部カメラ接続とLANインターフェイスを備えた「SGI ViewRanger NTSCモデル」 両モデルともCFスロットを備え、各種通信に対応する

 監視ツールでは、Webブラウザからリアルタイムにカメラをティルト(上下)、パン(左右)などの制御が可能となっている。また動き検知の機能では、画面内に変化を検出した際に、監視コンソールにアラートを発する。また静止画像を添付してメールで通知することが可能だ。Webサーバーを備えることで、こうした設定をインターネット経由で行える。


監視ツールからは、ティルト/パンといったリアルタイムのカメラ制御が可能だ 動き検出では、特定領域内の輝度/画素の変化に応じて何らかのアクションを設定できる 撮影画像はBMPとして簡単に切り出せる

SGI ViewRangerを手にした日本SGI株式会社 代表取締役社長CEO 和泉 法夫氏
 同社代表取締役社長CEOの和泉 法夫氏は、今回のマイクロサーバーについて「監視用のセキュリティソリューションの位置付け」と述べた。同社では、画像を圧縮してネットワーク経由で送信することに関して、人工衛星からの画像撮影やNHKのアーカイブシステムなどでさまざまなノウハウをもっており、「Webカメラを利用する安価なシステムは存在するが、セキュアで堅牢なシステムをきちっとしたベンダーが出す点に意味がある」とした。そして「特に国内のブロードバンドとユビキタスデバイスの整備により、ローコストでいつでもどこでもネットワーク接続が可能になっている」とし、国内独自開発の本製品により「いままでの集大成として、このなかでの大きな役割を担いたい」とした。

 用途としては、銀行や消費者金融の監視カメラのほか、防犯のための街頭監視カメラシステム、河川や信号・踏切の監視、また耐衝撃性にも優れるため、車載用途なども検討されている。さらにテレビ局などでは、全国各地の電波状況を把握するためのモバイルエンコーダとしての利用にも用いられる予定があるという。将来的にはコンシューマー向けとしての用途も検討しているとのこと。

 なお同社では、今後同製品に各種センサーを組み合わせた多チャンネルセンサーサーバーを投入する計画とのこと。



URL
  日本SGI株式会社
  http://www.sgi.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.sgi.co.jp/newsroom/press_releases/2004/jun/viewranger.html


( 岩崎 宰守 )
2004/06/01 18:34

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