日本ヒューレット・パッカード株式会社は6月29日、ワークステーションのラインアップを一新し、同日に発表された64ビット拡張技術(EM64T)対応のXeon搭載モデルを含む「HP Workstation xwシリーズ」3モデルを発表した。
今回発表されたのは、EM64T対応Xeonを搭載する「HP Workstation xw8200(以下、xw8200)」「xw6200」、Pentium 4を搭載する「xw4200」。OSはWindows XP Professional。いずれもCTO(注文仕様生産)に対応し、CPU・メモリ・HDD・グラフィックカードなどをカスタマイズ可能。販売は7月1日より、出荷開始は7月下旬より順次開始される。価格は最少構成時でxw8200が23万9400円、xw6200が19万9500円、xw4200が14万9940円。
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HP Workstation xw8200
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HP Workstation xw6200
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HP Workstation xw4200
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取締役副社長 パーソナルシステムズ事業統括 馬場真氏
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2004年から2005年にかけてのワークステーション市場の変化予測
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xw8200とxw6200は、筐体サイズのほかメモリスロット数と最大容量が異なり、xw8200は8スロット(最大16GB)、xw6200は4スロット(最大8GB)搭載する。ただしプリインストールされているWindows XP Professional利用時は、いずれも最大4GBまでしか利用できない。なお、Linuxについては64ビット対応を含めて8月よりサポートを開始する予定としている。
また、xw8200とxw6200の共通仕様として、ラックマウント対応、高速回転するHDDの揺れや回転音を低減する設計、および静音ファンの採用している。特にxw6200は、アイドル時のシステム動作音を21dbにおさえているほか、「64ビット対応のXeon搭載モデル中、最小サイズの筐体を採用している」(ワークステーションマーケティング部 プロダクトマネージャの小島順氏)という。
小島氏によると、CADなど大規模なアプリケーションを利用するユーザーは、1つのアプリケーションでメモリを1.5GB程度まで利用するため、現在のWindowsでは非常に使いにくい状態になっているという。そこで2005年にリリースが予定されているx64対応版のWindows XP 64-bit Editionを導入することで、「現在利用している32ビットアプリケーションでもユーザーエリアを4GBまで利用できる」と小島氏は説明する。そのため、「64ビットアプリケーションを待たなくてもメリットを享受できる」ので、同社では2005年にはCADを利用するユーザーを中心に半年ほどの移行期間を経て3割程度のユーザーが64ビット環境に移行すると予想しているとのこと。
同社ではワークステーション事業の強化のため2003年9月より「プロ・クオリティ戦略」を実施し、戦略的な価格や新聞などでの積極的な広告展開のほか、生産を国内(東京・昭島)で行うことで短納期化と不良率の半減を実現し、「出荷台数ベースで64%成長している」(取締役副社長 パーソナルシステムズ事業統括 馬場真氏)とのこと。64ビット対応Xeonにより「ワークステーションのランドスケープが大きく変わる」とし、今後の展開に自信を見せた。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
ニュースリリース
http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2004/fy04-130.html
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