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VSX 8000シリーズ(写真はVSX 8800)
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VSX8000のインターフェイス
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代表取締役社長 奥田智巳氏
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ポリコム株式会社は、ビデオ会議ソリューションのハイエンドモデル「Polycom VSX 8000シリーズ(以下、VSX 8000シリーズ)」を8月下旬より発売する。また、同社のビデオ会議システム「VSXシリーズ」の基盤ソフトウェアの最新版(バージョン7.0)を発表した。
VSX 8000シリーズは、1Uサイズラックマウント型システムの「VSX 8000」がベースとなり、リモコンのみ付属するVSX 8000(220万円)のほか、カメラやマイクなどがセットとなった「VSX 8400(246万円)」、さらに音声追尾機能を搭載する高機能カメラやステレオスピーカーキット、多地点間接続に必要な内蔵MCUが付属する「VSX 8800(316万円)」の3モデル(いずれも税別)が用意される。同社はシリーズ全体で年間1,500台の販売を目指す。
既存のVSX 7000シリーズやVSX 3000がカメラやモニタとの一体型だったのに対し、ラックマウント型筐体を採用したVSX 8000シリーズは、ハードウェアの高性能化のほかインターフェイスが充実し接続性が向上している。また、後述の最新版基盤ソフトウェアを搭載しており、ステレオ音声やSIPプロトコルのサポート、さらに内蔵MCUの導入により最大20拠点(ビデオ10拠点+音声10拠点)の多地点接続、および画面分割会議などに対応する。
基盤ソフトウェアのバージョン7.0は、VSX 8000/7000/3000シリーズに対応し、サービス契約を結んでいる従来機種のユーザーは無償でアップグレードできる。新たにステレオサラウンドや2チャンネル同時送信を14kHz/64kbpsの帯域で実現する「Polycom StereoSurround」技術を搭載した。営業技術部トレーナーの荒井修三氏によると「AACなど従来の技術ではマルチチャンネルの“会話”が不可能だったが、Polycom StereoSurroundによりFM放送やCD並の音声での会議が可能となった」とのこと。ステレオ音声をサポートする会議システムは「世界初」だという。代表取締役社長の奥田智巳氏は「右にいる話し手の声は右スピーカーから聞こえるといった臨場感のある会議のほか、右スピーカーから話し手の声、左スピーカーから同時通訳の声といった別々の音声も送信できる」と利便性を強調した。
また、対応プロトコルとして新たにSIPをサポート。ただし現在のところ「SIP Videoの国際標準が決まっていない」(奥田氏)ため、Windows Messenger互換(LCS)とNortel Multimedia Communication Server互換(MCS)のみのサポートとなる。さらにH.239 People+Content(P+C)もサポートし、同プロトコルを利用できる他社製品との接続も可能。
■ URL
ポリコム株式会社
http://www.polycom.co.jp/
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( 朝夷 剛士 )
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