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HP StorageWorks XP12000
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日本ヒューレットパッカード株式会社は9月8日、効率的な情報管理を行いILM(Information Lifecycle Management)環境を実現するという基幹システム向けハイエンドストレージ ディスクアレイ「HP Storage Works XP12000(以下、XP12000)」の販売を開始した。
XP12000は、同社ストレージラインアップの最上位にあたる「XPファミリー」の最新機種で大規模ネットワークの基幹部分での利用を主な対象としたディスクアレイシステム。特徴として、オプションのソフトウェア「External Storage XP」を利用することで、同社のエントリー向けストレージ「MSAファミリー」を外部拡張ストレージとして接続し仮想論理ディスクとして管理することができる。そしてアクセス頻度が高いデータを速度や信頼性などサービスレベルの高いXP12000内蔵ディスクに、頻度が低く保存を目的としたデータを容量単価の低い外部ストレージに保存するといったILMを実現する。データの区分けはオプションソフトウェア「Auto LUN XP」を利用し、ポリシーベースで自動的にデータ移動が行われる。
また、オプションのソリューション「Business Copy XP」を利用することで複数世代のデータ管理ができ、接続したMSAファミリーのストレージを利用することでオンラインバックアップやリカバリー、データ移行などが可能。ネットワークストレージ製品本部 プロダクトマーケティング部 担当マネージャの諏訪英一郎氏によると、これらXP12000とMSAファミリーを利用することで従来と比較して最大50%程度の管理コストを削減できるとしている。
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Auto LUN XPの特徴
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Business Copy XPとFlex Copy XP
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XP12000と現行製品の外部拡張ストレージでのコスト比較
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ネットワークストレージ製品本部 本部長 渡辺浩二氏
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さらにデータの長期保存や改ざん防止を目的に、読み出し専用ボリュームの作成やデータ複製の防止などにより、データ保管のセキュリティを強化する「LUN Security Extention XP」や、ユーザーやアプリケーションごとに提供するサービスレベルを設定し、重要な業務に必要リソースを割り当てて可用性を向上させる「Storage Partision XP」「Cache Partision XP」(2005年第1四半期提供予定)なども利用できる。
XP12000の内部の物理データ容量は最大で165TB(2005年上半期に332TBに拡大予定)、外部拡張ストレージの利用で最大14PB(2005年第1四半期に32PBに拡大予定)と膨大なデータを単一システムにて管理可能。また、同社・他社問わず利用中のストレージとも一時的に接続して「現在利用しているストレージからのマイグレーションが可能」(ネットワークストレージ製品本部 本部長の渡辺浩二氏)とすることでXP12000への乗り換えと統合化を狙う。さらに2005年上半期には「HP Nonstop サーバ」の接続がサポートされ、従来独立していた基幹システムとオープンシステムとのストレージ統合が可能となるという。
価格はディスクアレイシステム一式の最少構成時で1億3053万6000円から。出荷開始は9月中旬からを予定している。諏訪氏は、XP12000を単なるスペックアップしたストレージシステムではなく、“性能と容量コストの自動最適化”“高度なサービスレベル管理”“既存環境からの容易な移行”を実現した「ILMのための中核プラットフォーム」と位置づけ、他社製品との差別化を強調する。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
ニュースリリース
http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2004/fy04-167.html
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