日本アイ・ビー・エム株式会社は、POWER5プロセッサを搭載したUNIXサーバー「IBM eServer p5」、統合ビジネスサーバー「IBM eServer i5」のハイエンドモデルを11月19日より出荷開始する。
今回発表されたのは、1.65/1.9GHzのPOWER5を最大64基搭載可能な「IBM eServer p5 595」、1.65GHzのPOWER5を最大64基搭載可能な「IBM eServer i5 595」、同じく最大32基搭載できる「IBM eServer p5 590」の、計3製品。価格はp5 595が1億5414万8400円から、i5 595が2億2400万円から。
このうちp5 595は、従来モデルの「pSeries 690」と比べて約3倍の処理能力を発揮でき、「SAP SD 2-tier」ベンチマークなど、業界標準の7つのベンチマークで新記録を達成したという。先に発表されている「p5 570」などと同様、CPUを論理的に分割し、仮想的に複数のOSを同時稼働させる「マイクロパーティショニング」に対応。最大254の仮想サーバーを構築し、負荷に応じて自動的にプロセッサ、メモリなどの資源を、稼働中に再配置することができる。
対応OSは、AIX 5L Ver5.2/5.3、SUSE LINUX Enterprise Server 9、Red Hat Enterprise Linux AS 3など。
同社によれば、p5 595は九州大学の情報基盤センターに納入が決まっており、2005年3月より稼働する予定という。なお、旧帝国大学系の大型電子計算機センターに外資系の大型コンピュータシステムが導入されるのは、今回がはじめて。九州大学ではこれを利用して、超高速並列演算処理を必要とする最先端技術分野の研究を推進するとしている。
一方i5シリーズのi5 595では、従来モデルの4倍を超えるパフォーマンスを実現できるという。こちらも先行して発売されている「i5 570」などと同様マイクロパーティショニングに対応しており、i5/OS、Linux、AIXの各OSに加えて、IXS(統合xSeriesサーバー)やIXA(統合xSeriesアダプター)などのテクノロジを利用すると、Windowsサーバーの環境も統合できるという。
■ URL
日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース
http://www-6.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/2004/10203
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( 石井 一志 )
2004/10/20 14:19
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