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日本HP、サーバーとNASをシリーズ統合し販売強化


テクノロジソリューション事業統括 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長 松本芳武氏

製品ラインアップの追加と統合
 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は11月18日、x86サーバー「HP ProLiantファミリ」の強化策として、NAS(Network Attached storage)製品群をProLiantブランドに統合し「HP ProLiant Storage Serverシリーズ」として販売を開始した。また、これにあわせて、EM64T対応Xeonを2基搭載可能なタワー型サーバー「HP ProLiant ML150(以下、ML150)」を発表した。

 従来、同社のNAS製品群は「HP StorageWorks NASファミリ」として販売されていたが、「x86サーバーの半数以上がファイル・プリントサーバーとして使用されている」(同社)という現状から、ストレージ用OS(Windows Storage Server 2003)がプリインストールされ、より容易に導入可能なNAS製品群をProLiantに統合することで中堅・中小企業ユーザーを中心に認知度を上げ、「現状の18.7%から2005年内に30%」(テクノロジソリューション事業統括 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長 松本芳武氏)へとシェア拡大を狙う。

 これまでStorageWorks NASファミリとして販売されていた製品は、名称を変更して販売が継続されるが、一部製品の追加や統合が行われる。追加されるのはミッドレンジ向け「HP ProLiant ML350 Storage Server(48万3000円~)」と、ハイエンド向け「HP ProLiant ML370 Storage Server(63万円~)」のタワー型2製品。また、NAS 2000sとNAS 4000sが統合され、ミッドレンジ向けラックマウント型の「HP ProLiant DL380 Storage Server(54万6000円~)」がラインアップされる。なお、新ラインアップはオプションの「HP ProLiant Storage Server iSCSI Feature Pack」を利用することでiSCSIに対応する。

 同社ではProLiantの販売戦略として、手厚いサポートを必要とせず販売価格を重視するハイリテラシーな新しいユーザーと、従来からのサービス重視やTCO削減を求めるユーザーに分けた「二極化戦略」を2年前より展開しているが、シリーズに加えたNASについても同様の戦略をとるという。「新しいユーザーには徹底したコスト削減を行って価格に還元し、従来ユーザーに対しては製品の付加価値で戦う」(インダストリースタンダードサーバ製品本部 ビジネスプランニング部 部長 橘一徳氏)。


ProLiantの二極化戦略 HP ProLiant ML150

 ML150は、EM64T対応Xeonを2基搭載可能なエントリーレベルのタワー型サーバー。「デルを意識」(橘氏)した15万3300円からという価格を設定し、NASや従来製品と合わせて中堅・中小企業や部門レベルに向けたサーバー販売を強化する。



URL
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/
  プレスリリース
  http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2005/fy05-009.html

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( 朝夷 剛士 )
2004/11/18 16:24

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