インテル株式会社は、L2キャッシュを2MBへと倍増し、EM64Tに対応するXeon DPプロセッサ (開発コード名:Irwindale) を2月15日より出荷する。1000個ロット時の単価は、3.60GHzが89,350円、3.40GHzが72,450円、3.20GHzが47,770円、3.0GHzが33,180円。
今回出荷されるCPUは、Noconaコアを採用していたFSB 800MHz、L2 1MBのXeon DPの後継と位置づけられる。EM64Tにも引き続き対応しており、L2キャッシュを2MBと倍増させたことで、SPECjbb2000/TPC-Hの両ベンチマーク測定では性能が最高18%向上している。
また主にPentium Mなどのモバイル向けCPUで採用されている「Intel SpeedStep」を、サーバー向けに拡張した「Demand Based Switching(DBS)」にも新たに対応しており、CPUの温度を監視して動作クロックを動的に変更可能となっている。このほかDDR2 400メモリやPCI Expressもサポートしている。
国内では、デル、日本IBM、NEC、日本HP、日立、富士通といった大手ベンダーと、14社のチャネルベンダーがXeon DP搭載サーバー/ワークステーションを数カ月以内に製品化する予定。
なおインテルでは、XScaleテクノロジに基づき、RAID6拡張ストレージ機能をサポートする「Intel IOP333 I/O ストレージ・プロセッサ」もあわせて発表している。
Xeon DPは2Wayサーバー向けのCPUとなるが、インテルが2月9日に行った記者会見で「90日以内に提供する」とした4Way以上の構成が可能なXeon MPについて、1テラバイトTPC-Hクラスタ・ベンチマークの測定結果で性能が52%向上していることもあわせて明らかにした。
このCPUは、開発コード名がCranfordとされ、FSBを従来の400MHzから667MHzへ拡張、Xeon MPとしては初めてEM64Tにも対応する。L2キャッシュについては1MB程度とみられる。なおデュアルコアCPU向けに設計されているIntel 8500 チップセット(開発コード名:Twincastle)もあわせて90日以内に出荷される予定。
マイクロソフト株式会社 執行役常務 ビジネス&マーケティング担当 アダム・テイラー氏は、「数カ月後のWindows x64 Edition投入にあわせ、インテルがエンタープライズプラットフォームを刷新し、64ビットプラットフォームを提供していくことを喜ばしく思います」と述べている。
■ URL
インテル株式会社
http://www.intel.co.jp/
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( 岩崎 宰守 )
2005/02/15 12:46
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