|
MICROLINE Pro 9800PS-X
|
|
沖データ代表取締役社長 前野幹彦氏(左)と、米Electronics For Imaging社長 フレッド・ローゼンツワイグ氏(右)
|
株式会社沖データは5月13日、企業内の高画質プリントやDTP用途向けのカラーページプリンタ「MICROLINE Pro 9800シリーズ」3機種と、「MICROLINE 9600PS」の計4機種を発表、同日より発売した。6月中旬より順次出荷を開始する。
MICROLINE Pro 9800シリーズは、最大出力解像度1200dpi(MICROLINE 9600PSは600dpi)の高品位印刷が可能なページプリンタ。ヘッドに同社が独自開発したVDC(Variable Dot Control)方式のデジタルLEDヘッドを搭載し、1ドットあたり16階調(1200×600dpiモード時。また、MICROLINE 9600PSは600×600dpiモード時で32階調)を実現し「これまでにない色調再現性を実現した」(同社代表取締役社長 前野幹彦氏)という。印刷速度はカラーが36枚/分、モノクロが40枚/分。
また高度なカラーマネジメントを可能とするため、米Electronics For Imaging(EFI)の「Fieryコントローラ」をプリンタ本体に内蔵し、より高速で正確な出力シミュレーションが可能となるという。EFI社長のフレッド・ローゼンツワイグ氏は、コカコーラのロゴを例に挙げ「オレンジ色でない正確なコカコーラレッドを出力できる」と自信を示した。このほか、高度なジョブマネジメント機能や、既存ワークフローへの統合、「世界一速い」(ローゼンツワイグ氏)というRIP処理などによる高速プリントを実現したとのこと。なお、MICROLINE 9600PSには、従来製品に搭載されていた沖データ製コントローラが搭載されている。
これらにより同社が企業に対し提案するのが、「近年、One to Oneマーケティングによる需要が伸びている」(前野氏)というバリアブル印刷だ。これは、DMや見積もり、カタログなどを顧客別にカスタマイズして配布する際に、単に名前だけでなく、顧客の環境に合わせた写真や情報などに差し替え、必要最小限の部数をオンデマンドで印刷するというもの。オプションのソフトウェアやプリンタに内蔵するHDDによってデータベースを構築し、データをあらかじめ登録しておくことで、簡単な操作で内容を差し替え、プロの印刷に迫る品質の出力がオンデマンドで可能となるという。
同社ではこれらを前面に出し、新ブランド「OKIプリンティングソリューションズ」として企業ユースに展開していく方針だ。「プリンティング業務を従来の付帯的業務から、ビジネスの中心的な業務へと変革し、プリンティングソリューションが成功のキーとなるよう、プリンタの評価を変えていきたい」(前野氏)。
|
沖データの製品ラインアップ
|
製品は、MICROLINE Pro 9800シリーズでは、機能をフル装備するフラグシップモデル「MICROLINE Pro 9800PS-X(104万7900円)」、カラーマネジメントやグラフィック処理機能の一部に制限を加えたハイスペックモデル「MICROLINE Pro 9800PS-S(78万5400円)」、オフィスユースで必要とされるカラーマネジメント機能を搭載したというスタンダードモデル「MICROLINE Pro 9800PS-E(57万5400円)がラインアップ。コストパフォーマンスに優れるというMICROLINE 9600PS(41万7900円)と合わせ、同社のカラーページプリンタの上位機種として、初年度1万台の販売を計画している。
|
|
トナーの残量などをグラフィカルに表示するメッセージパネル
|
ワンアクションで用紙のルートを確認できるトナーバスケットを採用し、紙詰まり時のメンテナンス性も向上している
|
■ URL
株式会社沖データ
http://www.okidata.co.jp/
イー・エフ・アイ株式会社
http://www.efi.co.jp/
プレスリリース
http://www.okidata.co.jp/info/news_050503.html
製品情報
http://www.okidata.co.jp/products/color/9800/index.html
■ 関連記事
・ 沖データ、カラー30ppmで20万円を切るA3ページプリンタ(2005/01/19)
・ 沖データ、「他社より4倍速い」A4カラーページプリンタなどを発売(2004/04/16)
( 朝夷 剛士 )
2005/05/13 19:09
|