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日本HP、Itanium 2を搭載したノンストップサーバー


HP Integrity NonStopサーバ NS16000
 日本ヒューレット・パッカード株式会社は5月31日、Itanium 2を搭載した「HP NonStop Server」の新製品「HP Integrity NonStopサーバ NS16000」の受注を6月中旬より開始すると発表した。価格は7875万円より。

 HP NonStop Serverは、ハードウェアの二重化、ソフトウェアの耐障害性などにより、システムを停止させることなく、メンテナンスや機器構成の変更などが可能な無停止型超並列サーバー。最大4080CPU、255ノードまで対応する。

 今回発表されたNS16000は、搭載プロセッサをMIPSからItanium 2に変更した製品。従来サーバーの可用性・拡張性・保守性を維持しながら、業界標準テクノロジの採用によるコストパフォーマンスの向上が大きな特長となっている。また、従来キャビネット単位での購入が必要であったものを、プロセッサ、I/O、ストレージの各パーツをモジュールとして提供することで、必要なモジュールのみを組み合わせて利用できる。

 テクノロジー面では、新たに「HP NonStop アドバンスド・アーキテクチャ(NSAA)」を採用。プロセッサモジュールをオプションで三重化構成までできるため、並行して演算処理を行う複数のプロセッサで演算結果の不整合が発生した場合も縮退の回避ができる。これにより、アプリケーション可用性を99.9999%にまで高めることができるとしている。


二重化構成での障害時の動作。1つのプロセッサがダウンした場合、片系に縮退するためソフトウェア環境への影響は起きない。また、メモリやメモリコントローラで障害が発生した場合も、片系に縮退するため影響は起きない 2つのプロセッサの出力が不整合を起こした場合、論理プロセッサを切り離し、ソフトウェアフォルトトレランス機能で処理を継続 三重化構成時に、プロセッサの出力不整合が起きた場合、3つのプロセッサのうち、異なる結果を出力したプロセッサを切り離して、処理を継続

 互換性については、既存SシリーズのI/Oの利用が可能であったり、オープンソースソフトウェアへの対応など、投資資産の保護も考慮されているという。同社エンタープライズストレージ&サーバ統括本部NonStopサーバ製品本部の浅野勉氏は、「OSS(Open System Services)により、NonStop Kernel上にUNIX互換の環境を用意。これにより、オープンソースソフトやPOSIXなどのソフトを利用できる。また、Windows用の各種開発ツールも用意しており、Windows上でのアプリケーション開発も可能。これまでいわれていたNonStopサーバーの使いにくさを解消している」と、使い勝手の面でも、機能改善されているとした。

 なお、MIPS搭載の現行機種も併売を続けるとしている。「当面はMIPS搭載製品が主流」といい、2008年まで販売を継続、その後5年はサポートを行うと述べ、既存ユーザーのサポートを続けるとした。Itanium 2搭載機種については、「デュアルコアおよびマルチコアが登場したときに、それぞれ対応した製品を投入する予定。また、ミッドレンジ製品についてもItanium 2搭載機を2006年後半に投入する」と述べた。


常務執行役員 テクノロジーソリューション事業統括の石積尚幸氏
 同社常務執行役員テクノロジーソリューション事業統括の石積尚幸氏は、「(HPとコンパックの合併以来)NonStopサーバービジネスをやめるのではと聞かれることがあるが、やめる予定はない。NonStopサーバービジネスの売り上げも伸びており、ニーズは今後も高まるとおもう」と、引き続き展開する姿勢を示した。NonStopサーバーはアプリケーションをノンストップで利用するために使われることが多かったが、最近では、フロントエンドのIAサーバーとバックエンドのUNIXサーバーとをつなぐハブとして使われる例も増えているという。「NonStopサーバー自体もこれまでの『とまらない』サーバーとしてよりも『とめないでいい』サーバーとしてニーズが増えている」と、市場としてはニッチではあるものの、着実にニーズは存在する点を強調した。



URL
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/
  ニュースリリース
  http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2005/fy05-107.html


( 福浦 一広 )
2005/05/31 16:54

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