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レノボ、移管後初のノートPC「ThinkPad X41 Tablet」


ThinkPad X41 Tablet

Brand & Marketing執行役員 荒川朋美氏
 レノボ・ジャパン株式会社は6月8日、B5サイズのタブレットPC「ThinkPad X41 Tablet」を7月6日より発売すると発表した。価格は20万円台半ばを予定しており、既存のThinkPadなどと同様の販路で販売される。

 ThinkPad X41 Tabletは、4月に日本IBMより発表された「ThinkPad X41」をベースとしたタブレットPCで、IBMのPC事業移管にともなって5月に発足した同社が初めて発表したノートPCでもある。

 筐体は、液晶画面(LCD)を180度回転させることで、「ノートブックモード」と「タブレットモード」に切り替えることができるコンパーチブル型。書き込みが可能な専用ペンにはWACOM製「2ボタン デジタイザー・ペン」を採用。重量は標準で搭載する8セル型大容量バッテリーの装着時が1.88kg、オプションの4セル型バッテリ装着時には1.66kg。同社Brand & Marketing執行役員の荒川朋美氏によると「世界最軽量、最も薄い」造りになっているという。

 すでに発売中の製品をベースとし、定評のあるキーボードやHDD保護機能など同社独自のPC設計・デザイン「ThinkVantage」を採用しながらも、タブレットPCとしての利用を考慮した機能拡張もされている。

 例えば、本人認証で用いる指紋センサーは従来1方向からしか読み込むことができなかったが、タブレットモード時でも本体の向きを変えずに読み取ることができるように上から下、左から右と双方向での読み取りが可能となっている。また、LCDには視認角170度、色の変化や反射を抑えるコーティングを施した「12.1型Super Wide Angle FFS XGA TFT」を採用。LCDの縁にはタブレットモード時の操作をサポートする「タブレットボタン」が配置されている。

 さらに細かいところでは、タブレットモード時の持ちやすさを考慮し、バッテリーにくぼみをいれたり、放熱処理を強くするなどの工夫もされているという。


4タイプの利用モード タブレットモード時の操作をサポートするボタンとメニュー

 タブレットPCは、2002年にマイクロソフトが「Windows XP Tablet PC Edition」を発表後、各社より発売されたが、国内では普及が進んでおらず、提供を打ち切ったベンダーもある。こうした中で、同社がこの時期にタブレットPCを国内で発売すると決めた理由について問われたところ、荒川氏は、あくまで「既存PCにはない付加価値として採用した」とコメント。利用用途としては営業の現場において顧客にデータなど見せるシーンなどを想定しており、そうした引き合いもあるとのことだ。

 基本スペックは以下のとおり。CPU:Pentium M 低電圧版758(1.50GHz)、チップセット:モバイルインテル915GM Express、メモリ:512MB(最大1.5GB)、HDD:40GB、ネットワーク:Gigabit Ethernet・IEEE 802.11b/g Wireless LAN、インターフェイス:PCカードスロット×1・USB 2.0×2、OS:Windows XP Tablet PC Edition 2005。バッテリー駆動時間:6.3時間。



URL
  レノボ・ジャパン株式会社
  http://www.lenovo.com/jp/ja/
  プレスリリース
  http://www.lenovo.com/news/jp/ja/2005/05/0608.html

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( 朝夷 剛士 )
2005/06/08 17:36

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