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エプソン、「30万円を切ったお手軽な」A3カラーレーザー複合機


FAX/ADF搭載モデルと専用ラックを組み合わせたLP-M5500FD

エプソン販売 取締役社長 真道昌良氏

今回発表された製品の位置づけ
 セイコーエプソン株式会社は6月14日、A3対応カラーレーザー複合機「LP-M5500」シリーズ6製品を発表した。ベースモデルで30万円を切る戦略的な価格に設定し、主に中小企業や部門単位に向け拡販を狙う。

 今回発表された製品のうち、ベースモデルの「LP-M5500」が約30万円、FAX/ADF(自動原稿送り装置)付きの「LP-M5500F」が約40万円という、同社が行った調査で「中小企業で最も多く反応があった価格帯」(エプソン販売 取締役社長 真道昌良氏)を実現したことが大きな特徴。

 セイコーエプソン情報画像事業本部LP事業部長の鈴木隆史氏によると、ここ最近、大企業だけでなく中小企業でも「カラー複合機の必要性が高まっている」という。オフィスでのネットワーク化が進むにつれて従来よりあったコピー・FAXの利用頻度が減り、プリンタやスキャナが設置されている現状、特にワークスペースの少ない中小企業のオフィスでは、それぞれの専用機を置くよりも、すべてを1台でこなせる複合機の方が都合がいいとのことだ。

 従来のA3カラーレーザー複合機は100万円前後と、大企業やリース契約向けが中心であり、さらに利用した際に消耗品とは別に課金される「コピーチャージ」を要する契約が主だったため、コスト的に中小企業向けの製品がなく敷居が高かった。今回、同社が従来より激しい価格競争を続けているカラーレーザープリンタをベースとすることで、品質を保ちながらも低価格・低ランニングコスト・コピーチャージ不要を実現。「複合機でシェア20%以上、カラーレーザーと合わせてシェアNo.1を目指す」(真道氏)構えだ。

 機能は、ハイエンド機と比較して一部簡略化しながらも、ネットワーク経由の操作や、コピー感覚での紙文書のスキャンに対応。取り込んだデータは、JPEG/TIFF/PDF形式でネットワーク経由でPCに送れるほか、正面のUSBポートからUSBメモリに保存することができる。また、印刷履歴管理などのセキュリティ機能も備える。

 基本スペックは以下のとおり。印刷速度:カラー印刷時10枚/分、モノクロ印刷時40枚/分。ランニングコスト:A4カラー約14.5円/枚、A4モノクロ約3円/枚。印刷解像度:600dpi。ウォームアップ時間:約90秒。給紙容量:250枚(最大1900枚)。対応OS:Windows/Macintosh。

 価格は、ベースモデルの「LP-M5500」が29万8000円、専用ラック・プリンタ台が付いた「LP-M5500D」が32万8000円、さらに増設給紙カセットが付いた「LP-M5500Z」が35万8000円。FAX/ADF付き「LP-M5500F」が39万8000円、専用ラック・プリンタ台が付いた「LP-M5500FD」が42万8000円、さらに増設給紙カセットが付いた「LP-M5500FZ」が45万8000円。出荷開始はすべて7月下旬より。


LP-A500F
 また同社は、A4対応カラーレーザー複合機「LP-A500(オープンプライス、実勢価格18万円前後)」とFAX/ADF機能付き「LP-A500F(オープンプライス、実勢価格21万円前後)」、A3カラーレーザープリンタ「LP-S5500(価格16万8000円)、および複合機やプリンタと連携する文書管理ソフトなどを同日に発表した。




URL
  セイコーエプソン株式会社
  http://www.epson.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.epson.co.jp/osirase/2005/050614.htm


( 朝夷 剛士 )
2005/06/14 17:59

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