Enterprise Watch
最新ニュース

富士通、エクサバイト規模まで拡張可能なオンデマンドストレージサービス


オーガニックストレージサービスの運用イメージ
 富士通株式会社は6月28日、ストレージアウトソーシングサービス「オーガニックストレージサービス」を7月から開始すると発表した。定期的な更新が発生する、ビジネス文書、動画データ、研究開発データなどを主な対象としている。

 オーガニックストレージサービスは、富士通が株式会社富士通研究所と共同開発した「オーガニックストレージ技術」を用いるアウトソーシングサービス。この技術では、自動制御ソフトが付加されたストレージアレイをGigabit Ethernetで接続してストレージファームを構築し、業務データを各ノードに分散配置する。結果、巨大な仮想ディスクを作り出して運用するため、ディスク障害時の自己修復、容量不足時のディスク拡張を容易に行えるメリットがあるという。

 実際のサービス提供にあたっては、富士通のデータセンター内に設置したストレージファームとその運用管理を同社が提供し、容量に応じて課金するオンデマンド方式を採用した。容量は、最低500GBからのスモールスタートが可能ながら、最大でエクサバイト(エクサはテラの100万倍)クラスまで、必要に応じて適宜容量を拡張できる柔軟さを備える。またストレージファームを構成する機器の入れ替えをサポートし、機器自体が陳腐化してしまった場合でも、最新機器への入れ替えでサービスを提供できることから、機器の寿命を超えた長期間のサービス提供が可能とのこと。

 さらに、ストレージファーム内の仮想ボリュームへアクセス可能な「アクセスサーバ機能」を提供する。標準ではNFS/CIFSの両プロトコルによるファイルアクセスをサポートするほか、オプションで汎用バックアップソフトによるバックアップ、スナップショット、クォータ(ユーザーごとの容量制限)をはじめとする各種機能を提供する予定としている。

 セキュリティ面では、ICカードを利用した認証処理で、ストレージファーム共用時の安全を確保。情報漏えい対策として暗号化のオプションサービスなども提供を予定しているという。

 参考価格は、5TBの場合で初期費用が240万円、月額が100万円。富士通では、今後3年間で100社、10億円の受注を目標としている。



URL
  富士通株式会社
  http://jp.fujitsu.com/
  プレスリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2005/06/28.html


( 石井 一志 )
2005/06/29 10:48

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.