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日本HP、SAS標準対応のサーバー・ストレージ新製品


HP ProLiant ML570 G3 SASモデル
 日本ヒューレット・パッカード株式会社は7月7日、SCSIの新規格であるSAS(Serial Attatched SCSI)に対応するx86サーバー製品群と1Uサイズの外部ストレージ製品、およびデュアルコアOpteron搭載サーバーを発表した。7月下旬より順次出荷開始する。

 SAS対応x86サーバーは、いずれも既存モデルをベースに、PXI-XスロットにSASコントローラ「HP Smartアレイ P600コントローラ」を標準装備し、2.5インチ(SFF=Small Form Factor)のSAS対応HDDを搭載したもの。2.5インチHDDは3.5インチに比べ約70%小型化されているため、従来より多くのドライブを搭載可能で、タワー型の「ProLiant ML570 G3 SAS」は最大18機搭載できる。また、消費電力も1機あたり約70%抑えることができるという。

 当初リリースされる2.5インチSAS HDDは、容量が72GBと36GB、回転速度は10000rpm。なお、SAS対応モデルはすべてSATA(Serial ATA)にも対応し、用途に応じて入れ替えたり混在させることも可能。

 ラインアップされるのは、タワー型の「HP ProLiant ML370 G4」「同ML570 G3」、ラックマウント型の「同DL360 G4p」「同DL380 G4」「同DL580 G4」「同DL385 G4(後述の2WayデュアルコアOpteronモデル)」の各SASモデル。価格は36万5400円から。

 外部ストレージは、1Uサイズのエンクロージャに最大10基の2.5インチSAS/SATA HDDが搭載可能な「HP StorageWorks Modular Smart Array 50」がラインアップされる。上記のSAS対応モデルなどHP Smartアレイ P600コントローラを装着したサーバーと接続し、DASとして利用できる。価格は23万1000円から。HP Smartアレイ P600コントローラは12万6000円から。


SAS対応HP ProLiant新製品 HP StorageWorks Modular Smart Array 50と特徴 HP Smartアレイ P600コントローラと特徴

 SCSIは現在Ultra 320 SCSIが主流だが、バスを共有してデータ転送を行うパラレル方式では転送速度の高速化に限界がきており、今後パラレル方式の新規格の登場はなく、各HDDベンダーは順次SASに移行するとされている。HPはこれに向け年内は既存モデルにSAS対応RAIDコントローラを標準装備したSAS対応モデルを順次発売し、2006年中にはSAS完全対応の新モデルを発表する予定だ。

 また、HPではSAS移行に合わせ、省スペース・省電力性の高い2.5インチドライブを主流にしていく方針だ。3.5インチと比較して1基あたりのパフォーマンスの低下が懸念されるが、2006年中には容量146GBや、回転数15000rpmのドライブが登場するとされている。なお、同社では3.5インチSAS HDDも9月に発表する予定とのこと。


デュアルコアOpteron搭載2Wayサーバー、ブレードも

HP ProLiant DL385 デュアルコア・SASモデル
 一方、デュアルコアOpteron搭載2Wayサーバーは、2Uサイズの「HP ProLiant DL385 G4 SASモデル(上記と同一)」「同DL385 G4 SCSIモデル」、ブレードサーバー「同BL25p」「同BL35p」の4モデルがラインアップ。BL25pは1エンクロージャに最大8機、BL35pは最大16機搭載可能で、同一エンクロージャに従来製品と混載できる。価格は37万8000円から。



URL
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/
  プレスリリース
  http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2005/fy05-135.html

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  ・ 日本HP、2.5インチSAS HDD搭載サーバーを7月にも発表へ(2005/06/07)


( 朝夷 剛士 )
2005/07/07 11:25

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