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プロサイド、デュアルコアOpteron搭載半導体設計市場向けワークステーション


専務取締役 営業部長 椎名晋大郎氏
 プロサイド株式会社は7月11日、半導体や電子機器産業などのEDA(Electronic Design Automation)市場向けに専用設計されたというデュアルコアOpteron搭載可能なワークステーション「AEW216シリーズ」など3モデルを発売した。

 AEW216シリーズは、大規模半導体や電子機器などの設計におけるシミュレーションツールの運用を目的としたワークステーション。デュアルコアOpteronや最大64GB(DDR400対応)搭載可能な大容量メモリによる高い処理速度と、同社が日本国内で設計、製造するという高信頼性を特徴としている。同社専務取締役営業部長の椎名晋太郎氏によると、「約3~4週間の時間を要する3000万ゲートクラスの設計などを、従来マシンより約20~40%高速化し、時間短縮が可能となる」という。

 ラインアップされるのは、2Wayで1Uサイズのラックマウントモデル「AEW216R1-SC」、同じく2Wayでタワー/4Uラックマウントのコンパチブルモデル「AEW216C4」、8Wayで5Uサイズのハイエンドモデル「AEW832R5」の3モデル。このうちAEW216R1-SCは高密度化、AEW216C4は静音化と奥行き450mmのコンパクト設計にこだわったという。椎名氏は「(AEW216C4は)デスクサイドにおける」と、高性能ながらもPCと同感覚で利用できることをアピールした。


AEW216R1-SC AEW216C4 AEW832R5

 いずれのモデルもBTOに対応し、CPUはデュアルコアかシングルコアのOpteronの搭載が可能。同社の調査によると、デュアルコアOpteronの方がシングルコアと比較して約1.7倍のパフォーマンス向上を確認したという。価格はオープンプライスで「100万~1000万クラスまである」(椎名氏)。また64ビットOSでの運用は、Red Hat LinuxとSUSE LINUX Enterprise Serverで検証されている。

 また、高信頼性の確保に向けて椎名氏は、日本国内での設計・製造により「日本でないとわからない日本人ユーザーの品質へのこだわり」を確保したことで、米国や中国、台湾製と差別化を図ったとした。なお、同社では各製品のグローバル進出も検討しており、これらの国々へ逆に展開していきたいとしている。

 なお、EDA市場向けワークステーションやサーバーは国内で年間7000台、海外では20倍の約14万台以上の規模とのこと。この中で同社は、まず国内で200~300台の販売を目標としている。



URL
  プロサイド株式会社
  http://www.proside.co.jp/

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( 朝夷 剛士 )
2005/07/11 17:55

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