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NEC、ROMカスタマイズに対応したノート型シンクライアント端末など


 日本電気株式会社(NEC)は11月21日、シンクライアントソリューション「クライアント統合ソリューション」を強化すると発表した。シンクライアント端末のラインアップを拡充するとともに、ミドルウェアの機能を向上させている。

 クライアント統合ソリューションは、3方式からユーザーのニーズにあわせたものを選択可能なシンクライアントソリューション。1)アプリケーションをサーバー上で動作させ、Citrix Presentation Serverなどを用いて画面情報を受け渡しする「画面転送方式」、2)画面転送方式に似ているが、OSそのものもサーバー上で動作させる「仮想PC方式」、3)ネットワーク経由でOSをブートするが、アプリケーションは端末上で動作させる「ネットブート方式」、の各方式からなる。

 今回は、画面転送方式/仮想PC方式に対応したノート型「VersaProシンクライアント」、デスクトップ型の「TC-Station<ハイエンドモデル>」と、ネットブート方式に対応するデスクトップ型「Express5800/53Xc Ardence端末モデル」の3端末が新たに発売される。

 このうちVersaProシンクライアントは、社内据え置きと持ち運び、どちらの用途にも対応できる端末で、無線LAN機能やICカードリーダーライターを使用できるほか、顧客の環境や運用ニーズに適応できるよう、ROMの仕様設計・カスタマイズ・検証・実装を行うサービスが提供される。価格は15万7000円(税別)からで、出荷開始は2006年1月31日。

 またTC-Station<ハイエンドモデル>は、ICカードリーダーライターに対応した、小型端末「TC-Stationシリーズ」のハイエンドモデル。価格は7万8000円(税別)で、2006年2月28日より出荷開始となる。

 最後のExpress5800/53Xc Ardence端末モデルは、設計・グラフィック用途向けに高性能グラフィックカードを搭載できるようにしたモデル。価格は28万9000円からで、出荷開始は11月25日。

 一方、ミドルウェアの強化としては、仮想PC方式で利用されるサーバーソフト「VirtualPCCenter」において、管理GUI、大規模システムの階層管理機能、プラットフォーム管理基盤などが強化された。またネットブート方式で用いられる「Ardence」では、サーバーの冗長化を実現するためのオプションや、日本語GUIによる運用管理機能を付加するオプションが追加されている。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0511/2101.html

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( 石井 一志 )
2005/11/21 13:01

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