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リコー、人にも地球にも優しい新カラー複合機を発表


専務執行役員 販売事業本部長の我妻一紀氏
 リコー株式会社は12月14日、デジタル複合機の新シリーズ「imagio MPシリーズ」の第一弾となるカラースタンダードモデル「imagio MP C3000/C2500シリーズ」、ローエンドモデル「imagio MP C1500シリーズ」を発表した。

 imagio MPシリーズは、1)新カラーエンジンにより高生産性と高画質を両立、2)人に対する優しさを追求、3)省エネ&環境影響物質の削減、4)基幹業務アプリケーションとの連携、をコンセプトとした新世代のデジタル複合機。MFP(マルチファンクションプリンタ)市場について、同社専務執行役員 販売事業本部長の我妻一紀氏は、「2005年から2007年にかけて、市場全体で108%の成長が見込まれている。そのうち、カラーの伸びが156%、カラー化率も57%とカラーの需要が高まっている」と述べ、モノクロMFPからカラーMFPへの移行を進める考えを示した。

 基幹業務アプリケーションとの連携については、「これまでオフィス機器を統合する形で多機能化してきたが、システムとの連携は実現していなかった。これは、画像処理に優れたサーバーが社内にころがっているような状態」とし、システム連携を今後実現するとした。具体的にはIT各社とのアライアンスにより、基幹業務システムの連携、ワークフローシステムの連携、セキュリティシステムの連携を推進するとしている。我妻氏は、「すでに大塚商会と連携ソリューションを実現している。2006年早々には、各社との連携ソリューションを発表できるだろう」と、積極的に展開していくと述べた。

 あわせて、ITサービス事業の強化も発表。オフィス環境丸ごとサポートするワンストップサービスを提供する。新サービスでは、同社470拠点、5000名の技術者を活用し、24時間365日、マルチベンダー対応のサービスを提供するという。同社ではこれらの施策により、国内30%のシェアの向上につなげたい考えだ。


カラーユニバーサルデザイン認証マークを取得したC3000/2500シリーズ

imagio MP C3000(オプション装着時)

8.5インチの大型タッチパネルを採用
 C3000/C2500シリーズは、色覚の個人差を問わずできるだけ多くの人に見やすくなるようカラーユニバーサルデザインに配慮して作られていることを認証する「カラーユニバーサルデザイン認証マーク」を複合機として初めて取得。大型タッチパネルや、スムーズな開閉が可能な給紙トレイを採用するなど、アクセシビリティにも配慮しているのが特長。

 連続印刷速度は、C3000シリーズがカラー・モノクロともに30枚/分(A4横送り)、C2500シリーズがカラー・モノクロともに25枚/分(A4横送り)。電源投入時のウォームアップタイムは45秒以下と、従来機比で1/2以下にまで短縮。ファーストコピーも、モノクロ6.7秒以下、カラー9.7秒以下となっている。

 省エネ面では、エネルギー消費効率が従来機比で約3割削減。また、電気電子機器に含まれる鉛や六価クロム、カドミウムなどの特定有害物質の使用制限に関するRoHS指令(EU電気電子機器危険物質使用制限指令)に準拠するなど、環境にやさしい製品となっている。

 そのほか、不正コピーガード機能への対応、不正コピー抑止地紋印刷機能、WindowsドメインコントローラやLDAPサーバーとの連携による認証など、セキュリティ面にも考慮している。

 MP3000シリーズの価格は、コピー機能のみのimagio MP C3000が130万円(税別)、スキャナー・プリンタ機能を搭載したimagio MP C3000 SPが140万円(税別)。MP2500シリーズの価格は、コピー機能のみのimagio MP C2500が115万円(税別)、スキャナー・プリンタ機能を搭載したimagio MP C2500 SPが125万円(税別)。同社では、月販5000台を目標としている。


GELJETテクノロジー採用により低消費電力を実現したC1500シリーズ

imagio MP C1500(オプション装着時)

角度を変えることで、車椅子使用者でも操作しやすい操作パネル
 C1500シリーズは、デジタルカラー複合機としてはじめてインクジェット技術とレーザープリント技術を複合したGELJETテクノロジーを採用した製品。GELJETテクノロジー採用により、従来のカラー複合機と比べて、最大消費電力を1/6にまで縮小。コピー稼動時でも約80Wと低消費電力を実現しているのが特長となっている。操作パネルの角度変更など、アクセシビリティにも配慮したデザインとなっている。

 連続印刷速度は、カラーが6枚/分(A4横送り)、モノクロが15枚/分(A4横送り)。本体は幅550mm×奥行き729mmと、小規模事業所などでの利用を考慮したコンパクト設計。C3000/C2500シリーズと同様に、RoHS指令に準拠。不正コピーガード機能への対応や不正コピー抑止地紋印刷機能など、セキュリティ機能も充実している。

 価格は、コピー・スキャナー・プリンタ機能を搭載したimagio MP1500 SPが69万8000円(税別)、コピー・スキャナー・プリンタ・ファクス機能を搭載したimagio MP1500 SPFが83万8000円(税別)。同社では、月販4000台を目標としている。



URL
  リコー株式会社
  http://www.ricoh.co.jp/


( 福浦 一広 )
2005/12/14 18:46

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