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東京エレクトロン、インテリジェント管理機能を備えたミッドレンジテープライブラリ

仮想テープライブラリと連携したD2D2Tソリューションも提供可能

「Scalar i500インテリジェント・ライブラリ」のうち、14Uサイズの基本筐体

ADICのセールス&マーケティング担当バイスプレジデント、Scott Roza氏

東京エレクトロンのストレージ営業統括グループ 統括リーダー、大村鉄夫氏
 東京エレクトロン株式会社は12月16日、米Advanced Digital Information Corporation(以下、ADIC)の中規模環境向けテープライブラリ、「Scalar i500インテリジェント・ライブラリ」(以下、i500)を国内で取り扱うと発表した。12月20日より販売を開始する。

 i500は、LTO2/LTO3に対応したテープライブラリ。基本筐体としては5U/14U/23Uサイズが用意されており、必要に応じて9Uサイズの拡張ユニットを追加することで、最大41Uサイズまでの拡張に対応する。41U拡張時には、テープドライブを最大18台、テープカートリッジを最大404巻格納できる。

 拡張に際しては、追加テープスロットが事前にインストールされた基本筐体を選択しておけば、ソフトウェアキーによって簡単に未使用テープスロットを有効にする「キャパシティ・オン・デマンド機能」も利用可能。データの増加にあわせて、使用可能な容量の柔軟な拡張を行える。

 また、「もっとも重要な点は、インテリジェントなソフトをミッドレンジに初めて投入したことだ」(ADICのセールス&マーケティング担当バイスプレジデント、Scott Roza氏)という。Roza氏が言及したソフトとは、同社のエンタープライズ向けストレージにも搭載されている「iLayer」管理システムのことで、この機能を利用すると、効率的に管理を行えるようになるという。

 「バックアップ管理の40%は障害の特定・診断に関連すると言われるが、iLayerではより多くのイベントをモニタし、何かがトリガーにかかった時にわかりやすい形でユーザーに提示することができる。同じ機能を持つ上位製品では、サービスコールが50%減少し、問題解決時間が30%短縮できたという実例もある」(Roza氏)。

 あわせてi500では、「これも中規模向け製品として初めて」(同氏)SMI-S標準に準拠しており、EMCのControlCenterをはじめとしたストレージ管理ツールによって管理することもできるほか、バックアップソフトに対し、1つの筐体を複数のライブラリであるかのように見せるパーティショニング機能なども備えている。

 価格は、2ドライブ、36カートリッジまでサポート可能な5U基本筐体で、522万9000円から。

 なお、ADICは国内では知名度がないものの、ワールドワイドのテープオートメーション市場で2001年からトップシェアを守り続けている企業。調査会社によれば、現在も30%程度のシェアをキープしているとされており、「まだ実績がない国内でもシェアをとれるチャンスはある」(東京エレクトロンの執行役員 コンピュータ・ネットワーク事業部長 天野勝之氏)という。

 特に、今回提供された中規模向け製品に対しては「日本企業は米国よりもデータの保有量が少ない点、またテープメディア1巻あたりのデータ容量が増大し、大規模システムでなくても要件に合いやすくなっている点」(同社 ストレージ営業統括グループ 統括リーダー 大村鉄夫氏)などから、ニーズが高くなってきており、高い期待が持てるとのこと。

 また昨今導入例が増えているD2D2T(Disk to Disk to Tape)に関しては、ADICが仮想テープライブラリ製品もラインアップしており、i500でもすでに対応可能な状況であるため、「弊社にすべて任せていただけるようなお客様であれば、ADICで固めたソリューションも提供可能だ」(大村氏)としている。



URL
  東京エレクトロン株式会社
  http://www.tel.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.tel.com/jpn/news/2005/20051216.htm


( 石井 一志 )
2005/12/16 17:16

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