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ZFS-NAS MAIDの概要
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エヌ・ティ・ティ アイティ株式会社(以下、NTT-IT)は1月11日、MAID(Massive Arrays of Inactive Disks)に対応したNAS製品「ZFS-NAS MAID」を販売開始すると発表した。価格は、物理容量48TBのシステムで8032万5000円。
MAIDとは、RAID単位でHDDの制御を行い、使用頻度が低いHDDのスピンドル回転を停止することによって、HDDの寿命延長と消費電力の削減を図る技術。ZFS-NAS MAIDは、このMAID技術を採用したディスクアレイとNASサーバーからなる製品で、ファイルサーバーソフト「ZFS」が持つI/Oブロック単位の階層型ストレージ管理機能を用いて、オンラインのHDDと同様に利用できる仮想ボリュームを構成する。
具体的には、NASサーバー内のキャッシュディスクと階層型ストレージ管理機能を使って、媒体がアクセス可能になるまでの遅延を吸収し、MAIDアレイのオンライン化を実現している。書き込み時は、データをキャッシュディスクに一時的に蓄積した後、複数のHDDから構成される仮想媒体が選択・通電された際に、逐次バックグラウンドで書き込み作業を行う。
また読み出し時は、仮想媒体がアクセス可能になった時点でクライアントへのデータ転送を開始し、同時に、キャッシュディスク内にも蓄積する。もちろん、キャッシュディスク内に存在するデータは、即座にクライアントへ転送可能だ。
対応プロトコルはCIFS/NFS/FTPで、インターフェイスは、ネットワーク接続用のGigabit Ethernetポート×2を備えるほか、MAIDアレイとの接続用に2Gbps FC(ファイバチャネル)を搭載する。
NTT-ITでは、大量の映像データや学術データなどを確実に蓄積・保存・参照できるだけでなく、消費電力を1/4以下に削減できるとしており、電子データの保存用途や既存RAIDのデータバックアップ用途などを中心に、年間100セットの販売を見込む。
■ URL
エヌ・ティ・ティ アイティ株式会社
http://www.ntt-it.co.jp/
ニュースリリース
http://filesys.ntt-it.co.jp/news_release/20060111.html
( 石井 一志 )
2006/01/11 17:07
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