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代表取締役会長、神山渡氏
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インテル製NPUの評価ボードを使った検証では、QDR-IIバス帯域幅(上)、NPUサイクルにおける処理性能(下)の大幅な向上が確認できたという
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日本IDT株式会社は1月16日、エッジネットワーク機器に向けたネットワーク統計エンジンを発表した。出荷は2006年第2四半期より開始される予定。
同社の代表取締役会長、神山渡氏によれば、現在の通信環境ではネットワークの社会インフラ化が進みつつあり、ベストエフォート型ではなくよりインテリジェントなネットワークが求められるようになったという。そうした声を受け、キャリア側が均質なサービスをユーザーに提供するためにQoSや帯域幅管理を行おうとすると、「どこからどこへ、どのアプリケーションのパケットが、どのくらい流れている」といった統計情報の取得を、厳密な監視によって正確に取得する必要が生じてくる。
しかし、統計処理をネットワークプロセッサ(NPU)やFPGA(Field Programmable Gate Array)に担当させるケースが多いものの、中には「NPUの処理能力の50%を統計処理に食われてしまう例がある」(神山氏)というほど、負担になってしまっているのが現状だというのである。
そこで日本IDTでは、統計処理をオフロードするための専用エンジンチップを開発し、市場に提供するという。これを利用すると、ネットワーク機器内のNPUやFPGAは統計情報をオフロードでき、本来の役目であるパケット処理などに専念することが可能になるほか、機器ベンダは、統計処理を行うため機能を個別に開発しなくてすむので、開発費などの削減が見込めるとのこと。
日本IDTでは、レイヤ4-7スイッチやハイエンド~ミッドレンジのルータ、GEPON(Gigabit Ethernt Passive Optical Network)などへの採用を想定しており、機器ベンダへ積極的にアピールしていく意向だ。
■ URL
日本IDT株式会社
http://www.idt.com/japan/
( 石井 一志 )
2006/01/16 12:26
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