 |
 |
|
|
| 最新ニュース |
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
|
NEC、自社開発のLSIを搭載したフォールト・トレラントサーバー |
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
|
||||||||||||||||
新開発の二重化制御LSIの「GeminiEngine（ジェミニエンジン）」を搭載したのが特徴で、「コアとなる技術を社内製とすることで、より高い可用性を実現できるとともに、CPUの世代交代やメモリ技術の進化といったテクノロジーの大きな変化にも柔軟に対応できる」（NEC・山本正彦執行役員常務）としている。 このチップの開発は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO技術開発機構）の半導体アプリケーションチッププロジェクトとして助成金を受けている。GeminiEngineは、過去3年近い期間にわたり開発を行ってきたもので、開発投資金額は約30億円弱。そのうち半額以下をNEDOからの助成金として受けている。
「業務システムを支えるサーバーには、高い可用性が求められており、IAサーバーをベースとしたフォールト・トレラントに対する需要が増大している。実際に、IAサーバー全体は年12％増の成長であるのに対して、高可用性サーバーは年率約50％増の成長が見込まれている。今回の製品投入によって、IAサーバーにおける国内シェアナンバーワン維持と他社IAサーバー市場への侵攻、およびグローバル戦略を強化するための武器にしていきたい」（山本執行役員常務）としている。 CPUには、インテルのXeonプロセッサ3.80GHzおよび3.20GHzを搭載、OSにはWindows Server 2003 Enterprise Editionを採用している。 「当社の従来製品に比べて、価格で約30％の低価格化、性能で約60％の向上が実現でき、コストパフォーマンスで2倍以上を実現している」（クライアント・サーバ事業部・福田公彦事業部長）としている。 また、タワーモデルでは、水冷ユニット、吸音マフラーなどにより45dBを実現。従来比最大20％の静音化を達成したほか、GeminiEngineによる1チップ化により装置体積を20％削減しているという。 そのほか、内蔵HDDのパスの二重化により1つのパスが異常でもRAID状態を維持したまま動作の継続を可能としたり、14個のLEDで故障交換箇所をモジュール単位で明示するEXPRESSSCOPE機能によって故障箇所の特定を迅速化、保守交換時間の短縮を図っている。 NECでは、同製品の販売強化を目的に、フォールト・トレラントサーバ販売推進プロジェクトを30人体制で組織化するとともに、ftサーバ技術認定制度を拡充し、技術者に対する情報提供、技術支援サービスなどを強化する方針。現在30社のITSSレベル3程度のフォールト・トレラント関連技術者を有する認定企業を、2006年度中に200社にまで拡大する計画だ。 Xeonプロセッサ3.80GHzを搭載、水冷方式を採用したミッドレンジとなる2Wayタワー型のExpress5800/320Fa-Mが249万円から、同じくラック型の320Fa-MRが231万円から、Xeonプロセッサ3.20GHzを搭載、空冷方式を採用したローエンドの2ウェイタワー型の320Fa-Lが156万円から、同じくラック型の320Fa-LRが138万円からとなっている。 新フォールト・トレラントサーバーは、2006年には全世界で年間5000台、2008年には年間1万1000台の出荷を目指すという。 同社は、2001年6月から、ストラタスとの提携によって、フォールト・トレラント市場に参入。これまでに国内約4000システムの導入実績を持つ。2005年11月のストラタスとの提携強化によって、ハード、ソフトの開発、製造およびNECが900万ドルを出資する資本提携を実施。今後、ハードウェアはNECが開発、フォールト・トレラントに関するミドルウェア部分などの開発はストラタスが行う共同体制になる。その第一弾製品は、2006年度下期から発売する予定で、今回のGeminiEngineは、NEC側のコア技術のひとつとなる。 ■ ＵＲＬ 日本電気株式会社 http://www.nec.co.jp/ プレスリリース http://www.nec.co.jp/press/ja/0601/2301.html
（ 大河原 克行 ）
|
