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日本IBM、価格性能比が最大3.4倍に向上した「IBM System i5」サーバー |
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i5シリーズは、POWER5/5+プロセッサを搭載したビジネスサーバー製品で、従来は「eServer iSeries」や「eServer i5」と呼ばれていたもの。2005年から日本IBMが推進している新方針「IBM Systems Agenda」に準拠しており、名称がi5に変更された。IBM Systems Agendaは、「Virtualization」「Openness」「Collaboration」の3つの柱からなる方針で、「IBMが提唱しているオンデマンドビジネスをさらに強力に支援するための戦略」（執行役員 システム製品事業担当 渡辺朱美氏）と位置付けられ、同方針に準拠するサーバーとしては、UNIXサーバー「IBM System p5」やメインフレーム「IBM System z9」に次ぐ3シリーズ目になる。 そのi5シリーズは、1CPUを最大10個に論理分割できるLPAR（論理パーティショニング）機能を備え、処理量の変化に応じてCPUやメモリといったリソースを自動で割り振ることが可能。また1つのi5サーバー内で、i5/OSだけでなくAIX 5L、Linuxといった異なるOSを混在させ、それらの環境を一元管理することができるという特徴がある。 新版ではこうした特徴はそのままに、ハードウェア性能を強化した。最上位モデル「i5 595」以外の3モデルでは、CPUを最新のPOWER5+に変更し処理性能を向上させたほか、冷却の問題からPOWER5+の採用を見送ったi5 595でも、POWER5のクロック周波数を向上させ、処理性能を強化している。また性能が向上すると同時に価格を見直し、従来の最大3.4倍まで価格性能比を向上させたとのことだ。 一方i5/OS V5R4では新機能として、SQL DBの命令セットを業界標準のSQL 2003に対応させたほか、従来64ビット版のみだったJVM（Java仮想マシン）に32ビット版を用意し、「パフォーマンスの向上と標準化に取り組んだ。オープン系ソリューションをiSeriesのネイティブ環境に移植しやすいようにした」（システムi5事業部 事業部長の野々下信也氏）という。
「（リプレース提案に際しては）乗り換え元の製品に関するスキルも必要になるが、グローバルレベルで蓄積された、他社に対する優位性を訴求できるようなツールや知識を、日本の担当者にも理解させて営業活動を進めていく。国産メインフレームだけでなくオープン系製品も置き換えの対象として狙う」（渡辺氏）。 あわせて日本IBMは、パートナーリングも強化を図り、まず7社で「System i5ソリューション研究会を」発足させ、ISVや販売パートナーが連携できる場を提供していくとしている。 価格は最大2Way構成をサポートするエントリーモデル「i5 520」が389万2100円（税別）から、最大64Way構成が可能なハイエンドモデルのi5 595が2億8093万3020円（同）から、などとなっている。 ■ ＵＲＬ 日本アイ・ビー・エム株式会社 http://www.ibm.com/jp/ プレスリリース http://www-06.ibm.com/jp/press/20060201001.html ■ 関連記事 ・ 日本IBM、POWER5プロセッサ搭載のeServer iSeriesを発売（2004/05/10） ・ IBM、Systemに回帰する新方針「IBM Systems Agenda」を宣言（2005/07/28）
（ 石井 一志 ）
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