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富士通、通信サービス専用のブレードサーバーシステム


UB300/NGNプラットフォームシステム

ネットワークソリューション事業本部、本部長代理の大槻次郎氏
 富士通株式会社は5月16日、ブレードサーバーを利用したサービスサーバー構築基盤「UB300/NGNプラットフォームシステム」を販売開始すると発表した。7月から出荷を開始する予定。同プラットフォームシステムは、次世代ネットワーク「NGN」におけるサービス基盤となるべく開発された製品で、コンポーネントとしては、通信キャリア向けの規格に準拠した「UB300/NGNブレードサーバ」と、専用のミドルウェアである「UB300/NGNサービスミドルウェア」がある。

 このうちUB300/NGNブレードサーバは、PICMG(PCI Industrial Computer Manufactures Group)で制定されたキャリアグレード通信機器向け標準規格「Advanced TCA」に準拠した、最新ブレードシステム。OSに利用するキャリアグレードLinuxとしてはRed Hat Enterprise Linux ES 4.0を採用した。製品はシャーシと、メモリ容量の異なる3種類の「UB300サーバブレード」、4ポートのLANインターフェイスを備えた「UB300スイッチブレード」が用意され、1つのシャーシには最大14枚までのブレードを収納できる。ユーザーは、ブレード構成のメリットを生かして、必要にあわせた構成を柔軟に選択することが可能だ。

 一方のUB300/NGNサービスミドルウェアは、このプラットフォームに高い可用性や処理性能などを付加するもの。1)稼働中のソフトの更新・削除をプロセス単位で行えるプロセス冗長制御機能など、サービスの継続性を重視した高可用・高信頼機能を提供する「NGN基本ミドルウェアV01」、2)WebやJava、SOAP、CORBAなどに対応するアプリケーションサーバー「NGN-Web基盤ミドルウェアV01」を基本とする。さらに、3)SIPと既存電話網の電話制御信号をつなぐ「No7オプションV01」、4)HAクラスタ機能などの冗長化機能を提供する「クラスタオプションV01」も用意された。

 ネットワークソリューション事業本部、本部長代理の大槻次郎氏は、このソリューションについて、「(Advanced TCA準拠の)ハードウェアは結構出ているが、ミドルウェアまでを含めて提供できるところは多くないと思っている」と述べたほか、また「顧客の要望にそったインテグレーションをできる力がある点も当社の強み」だとした。

 価格は最小構成で1382万円(税別)から。この中には、シャーシと、サーバブレード×2、スイッチブレード×2などが含まれるとのこと。



URL
  富士通株式会社
  http://jp.fujitsu.com/
  ニュースリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2006/05/16-1.html


( 石井 一志 )
2006/05/16 17:31

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