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日本HP、2WayサーバーをXeon 5100番台搭載モデルに一新-性能は従来の2倍


HP ProLiant 300 G5シリーズのうち、DL380 G5

同じく、ML350 G5

FB-DIMMを手に説明する、プロダクトマーケティング部 担当部長の礒佐江氏
 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は6月29日、2Wayのx86サーバー「HP ProLiant 300シリーズ」において、最新のデュアルコアCPUである「Xeon 5100番台」(開発コードネーム:Woodcrest)を搭載した最新型「同 Generation 5(G5)」を発表した。またあわせて、ブレードサーバーでもXeon 5100番台を搭載した新モデルを発売する。

 Xeon 5100番台は、インテル Coreマイクロアーキテクチャに対応したCPUの第1弾。前世代のCPUと比べた場合、省電力化と高性能化を同時に達成している点が特徴になる。ProLiant 300シリーズ G5とブレードサーバーの新モデルでは、Xeon 5100番台を採用したほか、HDDは2.5型のSAS HDDが利用可能。またメモリコントローラをメモリボード上に実装してチップセット負荷を抑える「FB-DIMM」、CPU負荷を軽減するTCP/IPオフロードエンジンを備えた「マルチファンクション Gigabitネットワークコントローラ」を搭載。これらの最新技術によって、従来比最大で約2倍の性能向上を実現したという。

 プロダクトマーケティング部 担当部長の礒佐江氏は「一部を除いて、これまでは4Way以上の対応だったメモリミラーリングに対応し、信頼性を向上させたほか、2.5型SAS HDDではMTBFが大幅に向上した。またTOEの標準対応によって、ようやくiSCSIが一般化できると考えている」と、信頼性や性能の向上を説明。また「TPC-Cベンチマークでは、ML370 G5は前世代のG4に比べて2倍以上になり、現在はナンバーワン。SAP SP Benchmarkでも1、2位を確保している」という実績を示した。

 ラック型サーバーは、全部で2製品が提供される。これらのうち「DL360 G5」は、1Uサイズのラック型サーバーで、最大32GBのメモリを搭載可能。また搭載できる最大HDD数も従来の4基から6基に拡張されている。ラック型ではもう1製品、2Uサイズの「DL380 G5」も発売される。こちらはメモリを最大32GB、SAS/SATA HDDを8基収納できるほか、筐体内のエアフローが向上し、より効果的な冷却を行えるようになった。両製品とも、サーバーの各コンポーネントの状態を一目で確認可能な「System Insight Display」を搭載している。

 タワー型も2製品が提供される。「ML350 G5」は、コストパフォーマンスを追求したラック/タワー型サーバー。前モデルからの変更点としては、最大16GBのメモリが搭載可能になったことと、アレイコントローラがオンボードになったこと。なおこのモデルでは3.5型のSAS/SATA HDDも利用可能だ。もう1つの「ML370 G5」は、上位クラス並みの性能と拡張性を備えた製品。メモリは最大64GBまで、HDDは最大16基まで搭載可能なほか、System Insight Displayを備え、エンタープライズ向けシステムを含めた、幅広い用途に利用できるという。

 価格は、DL360 G5が36万7500円から、DL380 G5が39万4800円から、ML350 G5が24万9900円から、ML370 G5が36万3300円から。いずれも、8月上旬の出荷開始を予定する。


インダストリー スタンダード サーバ製品本部 プロダクトマーケティング部 部長の橘一徳氏
 ブレードサーバーでは、「HP BladeSystem p-Class」対応の「BL20p G4」と、この15日に発表された「同 c-Class」対応ブレードの「BL480c」「BL460c」が発売される。BL480cは高性能型のサーバーブレードで、最大48GBメモリ、4基のHDDを搭載可能。一方のBL460cは高密度型であり、最大32GBメモリ、2基のHDDを搭載できるようになっている。収納可能な最大枚数は、10Uエンクロージャに前者が8枚、後者が16枚。p-SeriesのBL20p G4は、最大32GBメモリ、2基のHDDを搭載可能なサーバーブレードである。

 価格は、BL20p G4が35万7000円から、BL460cが31万5000円から、BL480cが39万9000円から。出荷は8月上旬より順次開始される予定になっている。

 「当社は2Wayサーバーでは非常に強いが、新製品でもっともっと強くしたい。現在実用化された最新テクノロジを凝縮した新製品で、サービス、サポート、ソリューションの3つを軸に拡販を図っていきたい。付加価値も積極的にプロモートしていく」(インダストリー スタンダード サーバ製品本部 プロダクトマーケティング部 部長の橘一徳氏)。



URL
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/
  ニュースリリース
  http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2006/fy06-136.html

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( 石井 一志 )
2006/06/29 11:19

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