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インテル、Core 2 Duoを発表-モバイル向けは初の64ビット対応


Core 2 Duoを発表する同社代表取締役共同社長の吉田和正氏
 インテル株式会社は7月27日、「インテルCore 2 Duoプロセッサ」「インテルCore 2 Extremeプロセッサ」を発表した。

 Core 2 Duoは、Coreマイクロアーキテクチャを採用したデスクトップ・モバイル向けのデュアルコアプロセッサ。デスクトップ向けは「Conroe」、モバイル向けは「Merom」の開発コード名で呼ばれていたもので、いずれも65nmプロセスで製造される。どちらのプロセッサも「インテル64テクノロジー(旧称:EM64T)」を採用している。

 Core 2 Duoで採用されたCoreマイクロアーキテクチャでは、5つの新機能が搭載されている。「インテル ワイド・ダイナミック・エグゼキューション」では、従来3つの命令を同時実行していたものを、最大4つの命令を同時実行できるワイドパイプや、2つの命令セットを1つの命令として1クロックで実行するマクロフュージョンにより、性能と効率を改善。また、命令の実行の順序を最適化することで、メモリアクセスの速度を向上させる「インテル スマート・メモリー・アクセス」や、L2キャッシュをそれぞれのコアで共有化することで、メモリとのデータ転送を最小限にする「インテル アドバンスド・スマート・キャッシュ」などメモリアクセスを向上させている。そのほか、実行時の消費電力を管理する「インテル インテリジェント・パワー機能」や、マルチメディア機能を向上させる「インテル アドバンスド・メディア・ブースト」を採用している。

 モバイル向けCore 2 Duoでは、モバイル向けとしては初めて64ビットをサポート。また、L2キャッシュを4MBに拡張するなど、大きく性能を向上させている。


デスクトップ向けCore 2 Duo(開発コード名:Conroe)
モバイル向けCore 2 Duo(開発コード名:Merom)

 同社マーケティング本部長の阿部剛士氏は、「デスクトップ向けCore 2 Duoは、既存のデュアルコアPentium Dと比べ、40%の性能向上と3倍の電力効率を実現している。また、モバイル向けCore 2 Duoでは、Pentium Mと比べて2倍の性能向上を、プラットフォーム全体では2.6倍の電力効率を実現している」と、既存プロセッサから大幅に性能を向上していると説明した。

 同社代表取締役共同社長の吉田和正氏は、「Core 2 Duoはプロセッサとして高性能・高電力効率に加え、最先端の65nmプロセスの採用と、高い品質が特長。さらに、インテルは世界最大の生産能力を持っており、供給になんら不安を与えない」と、性能だけでなく安定供給できるプロセッサであると強調した。

 1000個受注時の価格は、Core 2 Extreme X6800(2.93GHz、FSB 1066MHz、4MB L2キャッシュ)が11万5900円、Core 2 Duo E6700(2.66GHz、FSB 1066MHz、4MB L2キャッシュ)が6万1490円、Core 2 Duo E6600(2.40GHz、FSB 1066MHz、4MB L2キャッシュ)が3万6660円、Core 2 Duo E6400(2.13GHz、FSB 1066MHz、2MB L2キャッシュ)が2万5990円、Core 2 Duo E6300(1.86GHz、FSB 1066MHz、2MB L2キャッシュ)が2万1230円。なお、モバイル向けCore 2 Duoの価格は8月末に公開する予定。



URL
  インテル株式会社
  http://www.intel.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2006/060727a.htm


( 福浦 一広 )
2006/07/27 15:27

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