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サン、4UサイズでデュアルコアOpteronを8個搭載可能なx64サーバー

4Uサイズで48台のHDD搭載可能なOpteronサーバーも発表

 サン・マイクロシステムズ株式会社は8月2日、AMD Opteronプロセッサを搭載したサーバー3製品を発表した。今回発表されたのは、4Uラックマウントサーバーの「Sun Fire X4600サーバ」「Sun Fire X4500サーバ」およびブレード型サーバーの「Sun Blade 8000モジューラ・システム」。


 Sun Fire X4600は、4Uサイズの筐体にデュアルコアOpteronを最大8個搭載可能なサーバー。メモリは最大64GB(2006年第4四半期には128GBまで対応)、2.5インチSAS HDDを最大4台(RAID 0/1)搭載可能、また、Gigabit Ethernet×4、PCI Express×4、PCI X×2とI/O性能の高さも特長となっている。対応OSは、Solaris 10、Red Hat Enterprise Linux、SUSE LINUX Enterprise Server、Windows Server 2003。

 価格は、デュアルコアOpteron 880×4、16GBメモリ、73GB HDD、DVD-ROMドライブ、Solaris 10という構成で389万9000円(税別)。デュアルコアOpteron 885×8、32GBメモリ、73GB HDD×2、DVD-ROMドライブ、Solaris 10という構成で1012万4000円(税別)。


Sun Fire X4600サーバ CPUボードは8枚装着 1枚のCPUボードには最大8GBのメモリを搭載可能

 Sun Fire X4500は、4Uサイズの筐体にデュアルコアOpteronを最大2個搭載可能なサーバー。特長は、3.5インチSATA II HDDを最大48台、合計24TBの容量を4Uサイズの筐体で実現している点。これらのHDDはサーバーのI/Oバスに直接接続されていることから、ディスクからメモりへの読み出しの場合で約2GB/秒の高速なI/Oスループットが可能。また、Solaris 10で新しく用意されたファイルシステム「Solaris ZFS」を利用することで、48台のHDDをストレージプールと呼ばれる仮想化の概念によりまとめて取り扱うこともできる。対応OSは、Solaris 10 6/06以降。

 価格は、デュアルコアOpteron 285×2、16GBメモリ、250GB SATA HDD×48、Solaris 10という構成で494万9000円(税別)。デュアルコアOpteron 285×2、16GBメモリ、500GB SATA HDD×48、Solaris 10という構成で1049万9000円(税別)。


Sun Fire X4500サーバ 3.5インチSATA II HDDが48台ぎっちりと詰まっている 搭載されているSATA II HDD

Sun Blade 8000モジューラ・システム
 Sun Blade 8000モジューラ・システムは、19Uのラックスペースにサーバーモジュールを10台集約可能なブレード型サーバー。1台のサーバーモジュールには、デュアルコアOpteronを最大4個、メモリを最大64GB、ホットプラグ対応の2.5インチSASおよびSATA HDDを2台搭載可能。また、PCI Express×6とサーバーモジュールあたり192Gbps、シャーシあたりで1.92Tbpsの帯域幅を備えるなど、I/O性能の高さが特長となっている。対応OSは、Solaris 10、Red Hat Enterprise Linux、SUSE LINUX Enterprise Server、Windows Server 2003。

 価格は、デュアルコアOpteron 870×4、8GBメモリ、HDDレスの構成のサーバーモジュールが219万円(税別)。デュアルコアOpteron 875×4、16GBメモリ、HDDレスの構成のサーバーモジュールが277万5000円(税別)。デュアルコアOpteron 885×4、32GBメモリ、HDDレスの構成のサーバーモジュールが495万8000円(税別)。シャーシは74万9000円(税別)から。


 発表会には、東京工業大学 学術国際情報センターの松岡聡教授も出席。「大学の独立行政法人化により、大学そのものの競争力強化が重要になった。その中で、東京工業大学では、シミュレーションサイエンスで日本一を目指すことを決め、サンのOpteron搭載サーバーをコアにしたスーパーコンピュータを設計した」と、同社の製品を採用した経緯を紹介。「スーパーコンピュータとしてだけでなく、在籍する学生の利用を両立できる点も大きなメリット。また、長時間の連続演算にも耐えられる信頼性の高さも大きなメリット」とした。

 同社代表取締役社長の末次朝彦氏は、「データ量の増大とネットワーク参加者数の増大により、サーバー環境はシビアになっている。特に消費電力の拡大は地球の環境問題にも発展している」と、増え続けるサーバーにとって、消費電力を抑制することが大きな課題と指摘。今回発表した3製品が、こうした問題を解決するサーバーであるとした。Opteron搭載サーバーについて、「今回のサーバーにより、サンのサーバー全体の売り上げに占めるx64サーバーの割合は3割くらいになるのではないか」とOpteron搭載サーバーが大きく成長していると説明した。


東京工業大学 学術国際情報センターの松岡聡教授 代表取締役社長の末次朝彦氏


URL
  サン・マイクロシステムズ株式会社
  http://jp.sun.com/
  プレスリリース
  http://jp.sun.com/company/Press/release/2006/0802.html


( 福浦 一広 )
2006/08/02 14:10

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