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今回発表されたサーバーの位置づけ
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デル株式会社は10月31日、デュアルコアAMD Opteronプロセッサを搭載したラックマウントサーバー「PowerEdge SC1435」「PowerEdge 6950」を発表した。出荷開始は、PowerEdge SC1435が11月8日、PowerEdge 6950が11月18日。AMD製プロセッサを搭載した初のサーバー製品となる。
同社エンタープライズマーケティング本部 本部長の桜田仁隆氏は、「システムの成長に伴い、サーバー数が増加するという問題が企業において起きている。その結果、消費電力・発熱量も増加している。こうした課題に対して、より高速なサーバーの導入により台数を軽減し、消費電力パフォーマンスの高いサーバーの導入により消費電力・発熱量の軽減を実現することが重要」と指摘。「こうしたニーズに対応するため、そしてお客様に対して新たな選択肢を提供することを考慮し、Opteronサーバーを提供することになった」と、AMD製プロセッサを採用した理由を説明した。
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PowerEdge SC1435
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PowerEdge SC1435は、デュアルコアOpteron 2200番台を2基搭載可能な1Uサイズのラックマウントサーバー。最大32GBのDDR2メモリ、および最大2台のSAS/SATA II HDDを搭載可能。オプションでSAS 5iRによりRAID 0/1を構築できる。そのほか、PCI ExpressまたはPCI-Xスロット×1、Gigabit Ethernetポート×2を標準装備。オプションでTOE(TCP/IP Offload Engine)の選択も可能。従来モデル(PowerEdge SC1425)と比べ、最大126%のパフォーマンス向上を実現している。同社では、Webサーバーやストリーミングサーバーなどメモリを多用する用途向けに位置づけている。
BTOに対応しており、デュアルコアOpteron 2210×1、メモリ1GB、80GB SATA II HDD×1の最小構成で、14万7525円。
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PowerEdge 6950
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PowerEdge 6950は、デュアルコアOpteron 8000番台を4基搭載可能な4Uサイズのラックマウントサーバー。最大64GBのDDR2メモリ、および最大5台のSAS HDDを搭載可能。そのほか、PCI Express×8、TOE機能付きGigabit Ethernetポート×2を標準装備。オプションで、リモート管理/リモートコンソールも用意されている。同社では、データベースや計算サーバーと位置づけている。
BTOに対応しており、デュアルコアOpteron 8212×2、メモリ2GB、36GB SAS HDD×2の最小構成で、109万4100円。
新しく採用したAMD製プロセッサについて、「4Wayサーバーに関しては、インテルのプロセッサと比べ性能面での優位性がある。2Wayサーバーに関しては、性能面ではインテルのプロセッサの方が優れているが、消費電力に関してはAMDに強みがある」と説明。「現在サーバーのメインストリームとなっている1Uサーバーにおいては消費電力のメリットを、演算能力が求められる4Wayサーバーでは性能を前面に出して展開する」と、それぞれのプロセッサの特性を活かした製品構成にしたと述べた。
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PowerEdge 6950とPowerEdge 6850との性能比較
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PowerEdge SC1435とPowerEdge SC1425との性能比較
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発表会には、日本AMD株式会社マーケティング本部マーケティング部 部長の神谷知信氏も同席。「業界標準の技術を採用するデルにおいて、Opteronが採用されたということは、AMDの技術が標準技術と認められたことを表すもの。われわれにとって、もっとも重要なお客さまとして対応していく」と述べ、同社社員のデル社内への駐在や技術サポート支援などの協力体制をとることも明らかにした。
■ URL
デル株式会社
http://www.dell.com/jp/
プレスリリース
http://www1.jp.dell.com/content/topics/segtopic.aspx/pressoffice/2006/061031?c=jp&l=jp&s=corp
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