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EMC、ハイエンドストレージ「Symmetrix」のセキュリティ機能を強化

SecurID対応や取り外しディスクのデータ完全消去機能など

EMC Symmetrix DMX-3

代表取締役社長のナイハイゼル・エドワード氏
 EMCジャパン株式会社は3月26日、RSAのワンタイムパスワード製品「SecurID」対応などセキュリティ機能を強化したハイエンドストレージ「EMC Symmetrix DMX-3」を発表した。ストレージOS「Enginuity 5772」に含めた形で提供される。

 同社代表取締役社長のナイハイゼル・エドワード氏は、「IDCの調査によると、2006年に生成されたデジタルデータは1610億GB。2010年には9880億GBにまで拡大するといった予測が出ている」と、急速にデジタルデータが膨張していると指摘。「2007年には、利用可能なストレージ容量を上回るデジタルデータが生成されるという調査結果も出ている。生成されるデジタルデータのうち、3分の1がセキュリティ関連、また2割はコンプライアンス関連のデータだ。また、生成されるデータの多くは個人が作成しているが、そのデータの大半を企業が守らなければならないという現実もある」とし、膨張するデータをただ保管するだけでなく、セキュリティやコンプライアンスなどを意識した対応が必要となると説明。こうした現状に対応する取り組みとして、Symmetrixのセキュリティ機能強化を発表した。

 今回行った強化点は、1)改ざん防止機能に対応した監査ログ機能、2)SecurIDを利用した不正なサービス操作からの保護、3)ディスク交換時にディスクデータを完全に消去する認定データ消去機能、の3つ。

 監査ログ機能では、ホストから開始された操作や物理コンポーネントの変更、サービス・プロセッサに対する操作、セキュリティ管理機能によりブロックされた操作の試みなどを記録するもの。記録されたログは、改変不可能な状態で保管される点が特長。また、ログへのアクセスも権限を持つユーザーのみが可能となっている。

 不正なサービス操作からの保護では、昨年買収したRSAのSecurIDを統合することで、認証を強化。これにより、許可されたユーザー・操作・システムなど利用を限定することができる。

 認定データ消去機能は、ディスク障害発生時など、取り外したディスクからの情報漏えいを防止する機能。米国防総省の5220.22-M仕様に準拠しており、ディスクを取り外す前に記録されたデータを完全に消去し、消去したことを証明する証明書の発行まで行う。なお、同機能は有償サービスとして提供される。価格は、78万2250円から。



URL
  EMCジャパン株式会社
  http://www.emc2.co.jp/
  ニュースリリース
  http://japan.emc.com/news/emc_releases/showRelease.jsp?id=4992&l=ja&c=JP


( 福浦 一広 )
2007/03/26 14:34

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