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日本HPがハイエンドストレージをリニューアル、実容量以上のボリューム割り当てが可能に |
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XP24000シリーズは、高い可用性や拡張性を持つハイエンドストレージの中でも、さらにその最上位に位置するストレージアレイ。既存ハイエンド製品「XP12000」の後継に位置付けられており、ハードウェア、ソフトウェアの全面的な見直しによって、約50％の性能向上を実現したという。特に、「外部ストレージ仮想化機能」（後述）やリモートコピーの際の性能が大幅に向上している。また、制御モジュールが従来の半分のサイズになったことで、より小単位での柔軟な増設に対応したほか、各HDDをFC-ALループ接続ではなくスイッチ接続したことで、可用性も向上した。なお、単体での容量は最大332TB、サポートするRAIDレベルは1/5/6で、これらは従来製品と同等である。
加えて、各ボリュームに物理HDD容量以上のHDD割り当てを可能にする「XP Thin Provisioning」機能を新たにサポートした点も大きな強化ポイント。これまでの運用法では、1～3年先に必要となるであろうHDD容量を想定し、その分をあらかじめ用意しておくのが普通だった。しかしこの方法では、当面の必要量以上にHDD容量を購入することになるため、コストが余分にかかってしまう。また、ボリュームを拡張しなくてはならないケースでは、「ホストからの見え方が変わるので、ダウンタイムやボリューム再設計の手間が発生していた」（ストレージ製品本部 プロダクトマーケティング部 諏訪英一郎担当マネージャ）。 ところがXP Thin Provisioningでは、ホストに対して物理容量以上の容量があるかのように見せかけることが可能になる。物理HDDが1TBしかなかったとしても、ホストに対してはあたかも4TBのボリュームであるかのように見せられるのだ。もちろん、物理容量以上のデータを書き込むことはできないので、空き容量が不足してきたら追加のHDDを購入して「ストレージプール」に追加することになる。 こうした際でも、XP Thin Provisioningの場合は、ホストやアプリケーションからは透過的に運用できるため、物理HDDの追加だけで、ボリュームの再構成などの煩雑な作業は一切必要がない。またHDDの価格は一般的に下落傾向であるから、購入時期が遅くなれば、価格が低く抑えられるメリットもある。
こうしたシンプロビジョニングと呼ばれる機能を採用するのは日本HPがはじめてではなく、すでに3PAR dataやネットアップなどのストレージに実装され、大きな売りになっている。日本HPではそれらとの差別化のため、外部ストレージ仮想化機能で接続したストレージに対しても、XP Thin Provisioningが利用できるように機能を拡張する考えである。 なお、日本HPではハイエンド製品を利用したソリューションの拡充にも力を入れている。リモートクラスタリングでも非同期ジャーナル機能を利用できる新機能によって、従来よりも回線コストが削減できるソリューションを、新たに提供可能になった。こうした強化によって、今後も、事業継続、ディザスタリカバリのためのソリューションを広く展開していく意向だ。 ■ ＵＲＬ 日本ヒューレット・パッカード株式会社 http://www.hp.com/jp/ ニュースリリース http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2007/fy07-092.html
（ 石井 一志 ）
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