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クアッドコアXeon 7300番台を掲げる代表取締役共同社長の吉田和正氏
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クアッドコアXeon 7300番台
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インテル株式会社は9月5日、4Way以上のサーバー向け最新プロセッサ「クアッドコアインテルXeonプロセッサ7300番台(以下、Xeon 7300番台)」を発表した。同日より出荷を開始する。
Xeon 7300番台は、MPサーバー向けプロセッサとしては、初めてCoreマイクロアーキテクチャを採用したプロセッサ。1つのパッケージにデュアルコアのダイを2つ搭載することでクアッドコアを実現している。開発コード名はTigerton。
同社代表取締役共同社長の吉田和正氏は、「デュアルコアXeon 7100番台と比べて、2倍の性能向上を実現。また、TDP(Thermal Design Power、熱設計消費電力)が50ワットの製品を新たに用意することで3倍の電力性能を実現するなど、低消費電力が求められる環境に適したプロセッサに進化した」と説明する。
最大2.93GHzのクロック周波数で動作し、2つのコアからアクセス可能な共有型L2キャッシュ(最大8MB)を搭載。最大32本のFB-DIMMに対応しており、4GBのFB-DIMM搭載時で、128GBのメモリ容量に対応する。そのほか、インテル64、インテルVT、I/Oアクセラレーションテクノロジー2に対応している。
1000個受注時の価格は、Xeon X7350(2.93GHz、FSB 1066MHz、8MB L2キャッシュ、130W TDP)が26万9000円、Xeon E7340(2.40GHz、FSB 1066MHz、8MB L2キャッシュ、80W TDP)が23万1000円、Xeon E7330(2.40GHz、FSB 1066MHz、6MB L2キャッシュ、80W TDP)が16万3000円、Xeon E7320(2.13GHz、FSB 1066MHz、4MB L2キャッシュ、80W TDP)が13万7000円、Xeon E7310(1.60GHz、FSB 1066MHz、4MB L2キャッシュ、80W TDP)が10万円、Xeon L7345(1.86GHz、FSB 1066MHz、8MB L2キャッシュ、50W TDP)が26万9000円。
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消費電力は従来製品より下げつつも性能を向上
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DP向けクアッドコアXeon 5300番台と比べて高い性能を実現
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仮想化性能も2.67倍向上
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Xeon 7300番台について、吉田氏は、「サーバー市場の伸びが鈍化しているという調査結果が出ているが、これはサーバーの仮想化やマルチコア化、高集積化の影響ではないかとみている。今回のXeon 7300番台は4Way以上のサーバー向けプロセッサであり、性能を向上しつつ消費電力を削減するなど、こうした需要に対応した製品といえる。この分野では既存資産を保つことも重要なので、既存資産を無駄にすることなくイノベーションを実現していく」と、45nmプロセスに移行してもソケット互換を維持することで、既存資産を有効活用できるよう対応すると述べた。
発表会には、SAPジャパン株式会社およびヴイエムウェア株式会社からそれぞれ代表が出席。Xeon 7300番台の利用により、SAPの場合でアプリケーション処理速度の向上やサーバー1台あたりでサポート可能なユーザー数が増加するなどの効果が得られると紹介。ヴイエムウェアにとっても、コア数の増大とメモリ量の増大により、より多くの仮想環境を構築できるようになったと、利用メリットが高まったとした。
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SAPジャパン SAP Labsジャパン Enterprise SOAコンピテンス・センター APJ バイスプレジデントのザーレック・アクセル氏
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ヴイエムウェア代表取締役社長の三木泰雄氏
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■ URL
インテル株式会社
http://www.intel.co.jp/
プレスリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2007/070905a.htm
( 福浦 一広 )
2007/09/05 14:25
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