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日本HP、PC並みの価格を実現したパーソナルワークステーション

エントリー向け新モデル2機種を発売、キャンペーン価格は7万円台から

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は10月11日、パーソナルワークステーションのエントリーモデルとして、AMD Opteronプロセッサ搭載の「HP xw4550/CT Workstation(以下、xw4550)」と、インテルCore 2 Duoプロセッサ搭載の「HP xw4600/CT Workstation(以下、xw4600)」の、計2機種を販売開始すると発表した。両機種とも、目的や予算に合わせてカスタマイズが可能なCTO(注文仕様生産)モデルとして発売される。


HP xw4550/CT Workstation(ディスプレイは別売) HP xw4600/CT Workstation

パーソナルシステムズ事業統括 ワークステーションビジネス本部の小島順本部長

パーソナルワークステーションの国内シェア(金額ベース)

セグメント別に見た、今回の新製品のポジショニング
 新製品の発表会で、パーソナルシステムズ事業統括 ワークステーションビジネス本部の小島順本部長は、「当社では、ソリューション、テクノロジ、価格の3つの側面から製品競争力を強化する『プロ・クオリティ戦略』を掲げてワークステーション事業の拡大に取り組んでいる。今回の新製品もこの戦略に沿ったもので、テクノロジの面でインテルの最新技術を搭載したxw4600を、価格の面からはAMDを搭載したxw4550をそれぞれラインアップすることで、エントリーモデルのラインアップを拡充し、さらなるマーケットシェア拡大を目指していく」と述べた。

 また、国内パーソナル・ワークステーション市場の現状について触れ、「2007年第2四半期(4~6月)における台数ベースの市場成長率を見ると、市場全体の成長率が対前年比11.9%であったのに対し、当社は29.0%という大きな伸びを達成し、市場をリードする存在になっている。マーケットシェアを見ても、デスクトップワークステーションでは台数ベースでトップに肉薄するシェアを獲得しており、モバイルワークステーションを含めたシェアでもトップから僅差の2位にまで成長している。そして、出荷金額ベースでは念願のトップシェアを達成することができた」と、同社ワークステーション事業の好調ぶりをアピールした。

 新製品のxw4550は、今回新たにラインアップに加わるパーソナルワークステーションの最廉価モデル。高いコストパフォーマンスを備えており、デュアルコアOpteronプロセッサを搭載しながら、一般PC並みの価格を実現している。グラフィックス機能としては、オフィスソフトやインターネット利用に十分なパフォーマンスをもつチップセット内蔵のATI Radeon X1250から、ミッドレンジのMCAD(メカニカルCAD)、DCC(デジタル・コンテンツ・クリエイション)に最適なNVIDIA Quadro FX1700までを選択可能となっている。ターゲットユーザーは、MCADやDCCのエントリーユーザーをはじめ、導入費用と信頼性を重視する教育機関、プロシューマ、プログラマ、オフィスソフトのパワーユーザーなどを想定。いままで、価格が障壁となってワークステーションの導入を見送っていたユーザーに向けて拡販していく考え。10月11日から販売開始する。

 一方、xw4600は、インテル975X Expressチップセットを搭載した「xw4400」の後継モデルとなり、最新のインテルX38 Expressチップセットを搭載するとともに、高パフォーマンスを実現するインテルのデュアル/クアッドコアプロセッサをサポート。また、エントリーモデルながら高い拡張性を備え、グラフィックス用拡張スロットには、転送速度が大幅に向上した第2世代のPCI Express x16スロットを2本搭載し、3次元の最新グラフィックスカードを2枚使用することで最大4画面の3次元マルチディスプレイ環境が実現可能となっている。主なターゲットユーザーは、多くの情報を同時に参照する金融ディーラーやミッドレンジのMCAD、DCCなどを想定。11月5日から販売開始する。


 2機種共通の特徴としては、電源変換効率が80%以上の基準を満たした、環境に優しい80PLUS電源ユニットを搭載。安定した電力供給によるシステムの安定性と省電力化によるコスト削減を実現し、地球温暖化を抑制するCO2削減にも貢献する。さらに、MCADやDCCなどの主要ISVから、アプリケーションの確実な動作を保証する認証を取得しているほか、ワークステーションを利用するプロフェッショナルユーザーを想定した専用設計、専用サポートによってワンランク上の安定性と信頼性を実現している。

 HP Directplus価格は、xw4550がデュアルコアAMD Opteron 1212(2GHz)、1GBメモリ、80GB SATA HDD、ATI Radeon X1250(チップセット内蔵)、FDDなし、光学ドライブなし、USBキーボード&USBスクロールマウス、Windows Vista Business(32ビット版)、3年間翌日オンサイト保証の最小構成で10万5000円から。

 xw4600がCore 2 Duo E6550(2.33GHz)、512MBメモリ、80GB SATA HDD、グラフィクスレス、FDDなし、光学ドライブなし、USBキーボード&USBスクロールマウス、IEEE 1394a/スマートカバーロック標準装備、Windows Vista Business(32ビット版)、3年間翌日オンサイト保証の最小構成で13万8075円から。

 なお同社では、新製品の発売および国内出荷金額シェアNo.1獲得を記念して、「HP xw4550/CT Workstation 七福神 福禄寿祭りキャンペーン」と「HP xw4600/CT Workstation 七福神 布袋祭りキャンペーン」を10月24日から12月25日まで実施する。期間中は、新製品をキャンペーン価格で提供。最小構成のxw4550を7万8750円、最小構成のxw4600は9万9750円の低価格で販売する。



URL
  日本ヒューレット・パッカード株式会社
  http://www.hp.com/jp/
  ニュースリリース
  http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2007/fy07-170.html

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( 唐沢 正和 )
2007/10/11 16:24

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