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インテル、初の45nmプロセスプロセッサ「Xeon 5400番台」を発表


 インテル株式会社は11月13日、サーバーおよびワークステーション向けの最新プロセッサ「クアッドコアインテルXeonプロセッサ5400番台(以下、Xeon 5400番台)」およびデスクトップ向けの最新プロセッサ「インテルCore 2 Extreme QX9650(以下、Core 2 Extreme QX9650)」を発表した。同日より順次出荷を開始する。

 同社代表取締役共同社長の吉田和正氏は、「今回発表するプロセッサはハフニウムベースの新素材を採用したもの。これにより、性能向上と消費電力削減はもちろん、鉛フリーも実現している。また2008年にはハロゲン不使用も目指している。インテルでは、革新だけでなく、環境に優しい製品づくりに積極的に取り組んでいく」と、新プロセッサが環境にも配慮した製品であるとした。


新プロセッサのウェハーを掲げる代表取締役共同社長の吉田和正氏 クアッドコアXeon 5400番台 Core 2 Extreme QX9650

45nm High-kプロセステクノジー
 Xeon 5400番台およびCore 2 Extreme QX9650は、45nmプロセス技術で製造されたプロセッサ。新たに開発したハフニウムベースのHigh-k(高誘電率)材料とメタルゲートをトランジスタに採用しているのが特長。「45nm High-kプロセステクノジーにより、65nmプロセス製品と比べて、トランジスタの集積度で約2倍、トランジスタスイッチング速度で20%以上の向上、トランジスタスイッチング電力で約30%の削減、そしてリーク電力を10分の1以下にまで削減している」(インテル技術本部 本部長の及川芳雄氏)と、パフォーマンスの向上だけでなく、電力効率を向上している点を強調した。

 Xeon 5400番台では、クアッドコアプロセッサとデュアルコアプロセッサを用意。最大3.20GHzのクロック周波数で動作し、12MB L2キャッシュ(デュアルコアは6MB)を搭載。FSBは最大1600MHz、FB-DIMM、インテル64、インテルVT、インテルFlexMigration、インテルFlexPriorityに対応している。

 仮想化技術に関しては、インテルVTの性能を20~25%向上させたほか、FlexMigrationにより複数世代のプロセッサ間でのマイグレーションをサポートするなどの強化が図られている。


Xeon 5400番台の特長 現行製品と比べて電力効率を向上

 クアッドコアXeon 5400番台の1000個受注時の価格は、Xeon X5482(3.20GHz、FSB 1600MHz、TDP 150W)が15万610円、Xeon E5472(3GHz、FSB 1600MHz、TDP 80W)が12万350円、Xeon X5472(3GHz、FSB 1600MHz、TDP 120W)が11万2810円、Xeon E5462(2.80GHz、FSB 1600MHz、TDP 80W)が9万3850円、Xeon X5460(3.16GHz、FSB 1333MHz、TDP 120W)が13万8010円、Xeon E5450(3GHz、FSB 1333MHz、TDP 80W)が10万7750円、Xeon X5450(3GHz、FSB 1333MHz、TDP 120W)が10万210円、Xeon E5440(2.83GHz、FSB 1333MHz、TDP 80W)が8万1250円、Xeon E5430(2.66GHz、FSB 1333MHz、TDP 80W)が5万3580円、Xeon E5420(2.50GHz、FSB 1333MHz、TDP 80W)が3万7210円、Xeon E5410(2.33GHz、FSB 1333MHz、TDP 80W)が3万150円、Xeon E5405(2GHz、FSB 1333MHz、TDP 80W)が2万4610円、

 デュアルコアXeon 5400番台の1000個受注時の価格は、Xeon X5272(3.40GHz、FSB 1600MHz、TDP 80W)が13万8010円、Xeon X5260(3.33GHz、FSB 1333MHz、TDP 80W)が10万210円、Xeon E5205(1.86GHz、FSB 1066MHz、TDP 65W)が2万840円。


2008年にはメインストリーム向けプロセッサも45nmプロセスに
 Core 2 Extreme QX9650は、クアッドコアを搭載したデスクトップ向けプロセッサ。クロック周波数は3GHz、FSBは1333MHz。12MB L2キャッシュの搭載と新命令セットSSE4の採用により、既存のCore 2 Extreme QX6850と比べ、最大60%の性能向上を実現している。また、ユーザー自身でオーバークロックも行えるようインテルオーバースピードプロテクションを解除するなど、ハイエンドホビーユーザーを意識した内容となっている。1000個受注時の価格は、11万7640円。

 45nmプロセス製品の今後の展開について、「メインストリーム向けプロセッサは、2008年第1四半期の提供を予定している。ノートPC向けに関しても同様。2008年中にすべての製品を45nmプロセスに移行する」(吉田氏)と、2008年後半には現行の65nmプロセス製品から45nmプロセス製品に入れ替わると説明した。


Core 2 Extreme QX9650の特長 SSE4対応により動画処理性能が向上


URL
  インテル株式会社
  http://www.intel.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2007/071113a.htm


( 福浦 一広 )
2007/11/13 16:19

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