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NEC、仮想化環境での利用に適した新型サーバーブレードなど

仮想化ソフト組み込み型サーバーブレードも開発表明

新製品のサーバーブレード
 日本電気株式会社(NEC)は11月21日、サーバー仮想化関連の取り組みを強化すると発表した。統合プラットフォーム管理ソフトの新版「WebSAM SigmaSystemCenter 2.0」を発売するほか、ハードウェア製品のラインアップ拡充などを行っている。

 ハードウェア製品ではまず、ブレードサーバー「SIGMABLADE」において、最新のクアッドコアCPU「Xeon 5400番台(開発コード名:Harpertown)」搭載サーバーブレードを3モデル発売する。この製品は、仮想化支援機能を備えたクアッドコアCPUを搭載するとともに、最大48GBの大容量メモリが搭載可能になっており、仮想化環境での利用に最適という。

 価格は、クアッドコアのXeon E5405(2.0GHz)、メモリレス、ディスクレスといった最小構成時のスタンダード型サーバーブレード「Express5800/120Bb-6」で34万円(税別)から。また、同様の構成のストレージ外付けタイプ「Express5800/120Bb-d6」では33万7000円(同)から。いずれの製品も、12月17日より出荷を開始する。

 加えて今回、ハイパーバイザー型の仮想化ソフト「VMware ESX Server 3i」をフラッシュメモリに搭載して本体に組み込み、仮想化プラットフォームの容易な導入を可能にする2Wayサーバーを、2008年度第1四半期に提供することを表明した。製品は、SIGMABLADE向けのサーバーブレードと、ラック型サーバーの両形態で用意される予定だ。

 また、主要ハードウェアを二重化して高い可用性を提供するフォールトトレラント(FT)サーバー「Express5800/ftサーバ」のVMware Infrastructure 3対応版も、2008年度上半期の発売を目指して開発が進められている。FTサーバーでは、ハードウェアだけでなくソフトウェアも併用して冗長化を実現しているが、このソフトウェア部分へ仮想化機能を一部組み込むことで、仮想化に対応したFTサーバーを実現するとのこと。FTサーバーは、ラインコントローラーなどの特殊な用途だけでなく、一般の業務システムでも広く使われるようになっている中で、仮想化を高い信頼性のハードウェアで利用したいというニーズがあることから、製品化を進めているという。


WebSAM SigmaSystemCenter 2.0では、仮想化環境と物理環境を統合した一元管理を行える
 一方のソフト製品では、仮想化環境と物理環境を一元管理できるWebSAM SigmaSystemCenter 2.0を発売した。このソフトを利用すると、仮想化されていない環境と、VMware Infrastructure 3、Citrix XenServer Enterprise Editionが混在する環境を、1つのコンソールから統合して管理・運用できる。今後は、Windows Server 2008で提供される予定の仮想化機能「Hyper-V」(開発コード名:Viridian)や、Linux OSが標準サポートするXenなど、ほかの仮想化環境についてもサポートが計画されているとのこと。価格は100万円(税別)からで、2008年1月末の出荷開始となる。

 さらにNECでは、サポート体制の充実を目指し、現在35名いるVCP(VMware Certified Professional)資格の保有者を、1年以内に120名以上へ拡大する予定。すでに提供されているサーバー仮想化・統合支援サービス「アルケマイスター」などを通じて、検討段階から設計・構築・運用のライフサイクル全般において、顧客への支援を積極的に行っていく方針である。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/


( 石井 一志 )
2007/11/21 13:04

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