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NECと米EMC、iSCSI対応の中小向けエントリストレージを共同開発 |
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「両社合計でトップシェアめざす」
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両社は2006年4月に、プロダクト販売のパートナーシップから、開発、ソリューション協業までを含む広範囲の戦略的アライアンスを締結することで合意している。協業の主な内容は、1）ストレージ製品の共同開発、2）ミドルウェアの共同開発、3）コンテンツ管理ソリューションの共同開発、4）国内ストレージSIビジネスの協業強化の4点。今回は1）に関するもので、アライアンス締結後初のストレージに関する協業成果という。 開発された新ストレージは、主にSMB向けにターゲティングされたもので、100万円を切る価格帯と柔軟な拡張性、容易な操作性を実現したエントリ製品。 最大の特長は、ホストインターフェイスとして4Gbpsのファイバチャネル（FC）のほか、1GbpsのiSCSIをサポートした点となる。NEC、執行役員常務の丸山好一氏は「設備の整わない中小企業においても既存のEthernetを利用できるため、いたってシンプルに、かつ環境に合わせた導入が可能」と説明。両社の新製品拡販を通じて、iSCSIソリューションの普及を図っていくとした。また、エントリクラスでありながら、コントローラ二重化による高可用性も実現している。 拡張性としては、60台のSAS（最大400GB）およびSATA HDD（最大750GB）を搭載可能。750GB×60台で最大45TBにまで対応する。さらに最大64台のサーバーに接続が可能で、Windows、Linux、UNIX、VMwareなどのOS混在環境もサポートする。Microsoft Exchange/SQL Server、Oracle、SAPなどの業種アプリケーションを搭載したサーバーとも接続が可能だ。 NECのiStorage E1では、上記の特長に加え、ストレージの設定・状態監視を行うiStorage Eシリーズ専用の管理ソフト「iStorageManager Express」を標準装備し、Webベースのストレージ運用を実現している。さらに上位のiStorage Dシリーズの管理ソフト「iStorageManager」とも連携可能なため、E/Dシリーズの統合管理も可能。価格は、iSCSIシングルコントローラ、750GB SATA HDD×4、管理ソフトを含む最小構成で89万8000円（税別）から。1月24日からの出荷を予定する。 一方、EMCのCLARiX AX4でも、管理ソフトの「SnapView」、災害対策などのリモート複製ソフトである「MirrorView」や「SAN Copy」、Exchangeなどと連携してストレージ複製を実現する「Replication Manager」などが提供される。EMC、主席副社長 グローバルサービス兼リソース管理ソフトウェア・グループ プレジデントのハワード・エライアス氏は、「管理ソフトを含め、ユーザー自らがすべてを構成できるパッケージとなっており、ITの一般スタッフが、まるでストレージのスペシャリストのように操作できる運用性を実現している」とアピールした。価格はオープンだが、80万円台前半となる見込み。こちらは一足先に1月10日より出荷が開始される。
なお、両社が同一の市場で同時に展開を開始することについては、「もともとのターゲット、得意分野が異なるのでチャネルにより自然とすみ分けができるだろう」（エライアス氏）とする。そのほか、管理ソフトの違いなどでもすみ分けていく方針。 また、100万円以下を実現できた理由として同氏は、「プロセッサやフラッシュメモリなどの技術革新もあるが、両社の調達、製造能力でうまくシナジーを発揮できたことによる」と説明。その上で、「EMCは大きな企業となったが、今回の件はEMCだけでは到底実現できなかった。NECは当社にとって日本での最大のパートナーだ」と提携の重要性を説いた。 両社は、国内で2社合計で30％のトップシェアをめざすと意気込みを見せている。 ■ ＵＲＬ 日本電気株式会社 http://www.nec.co.jp/ 米EMC http://www.emc.com/ プレスリリース http://www.nec.co.jp/press/ja/0801/0901.html http://www.nec.co.jp/press/ja/0801/0902.html ■ 関連記事 ・ NECと米EMCが次世代ストレージの開発、販売などで提携（2006/04/05）
（ 川島 弘之 ）
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