日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は2月25日、ゲートウェイ型ファイルサービス製品の新版「HP StorageWorks Enterprise File Services Clustered Gateway(以下、EFS Clustered Gateway) 3.6」と、同様のファイルサービスを提供するソフト製品「HP PolyServe Software File Serving Utility(以下、PolyServe FS Utility)」を発表した。これらによりファイルサーバーの統合、および災害対策を支援する方針。そのために不可欠というファイバチャネル(FC)SANスイッチの新製品「Cisco MDS 9222i Fabric Switch(以下、MDS 9222i)」も併せて提供する。
EFS Clustered Gatewayは、ゲートウェイ型ファイルサービスを実現するアプライアンス。新版では、クアッドコアのXeon E5345プロセッサを2基と8GBメモリを標準搭載し性能を高めたほか、マイクロソフトの「ボリュームシャドウコピーサービス(VSS)」と「System Center Operations Manager 2007」に対応。ファイルサービス機能だけでなく、バックアップおよびサーバー管理機能との連携を実現した。これにより、16台のサーバーを1つのファイルサーバーシステムとして仮想的に管理することが可能で、より拡張性・管理性・可用性に富んだファイルサービスが提供できるとしている。
型番は「HP DL380G5-WSS Clustered Gateway イニシャルクラスタ(2ノード)」。価格は1197万円で、3月下旬から出荷を開始する。
PolyServe FS Utilityは、EFS Clustered Gatewayのクラスタ・ファイルサービス機能を単体で提供するソフト製品。ブレードシステム環境での利用を想定。ブレードサーバーとストレージの統合環境に適応し、サーバーブレードを増設することで性能向上できる拡張性の高いソリューションとなっている。
価格は126万円で、3月中旬から出荷を開始する。
MDS 9222iは、1台でFC接続のほか、FCIPおよびiSCSI接続も可能なマルチプロトコルのSANスイッチ。4Gbps FC×18ポート、Gigabit Ethernet×4ポートを標準搭載するとともに、既存のオプションモジュールを追加搭載できる拡張スロットを1つ備えるため、SANの拡張に合わせたポート数の拡張も可能。将来的には、データをAES-256で圧縮・暗号化するエンジンも搭載する予定という。当初はテープおよび仮想テープライブラリに保存するデータの暗号化に対応し、順次HDDデータの暗号化にも対応していくとのこと。
価格は、840万円。3月中旬から出荷を開始する。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
ニュースリリース
http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2008/fy08-062.html
( 川島 弘之 )
2008/02/25 18:00
|