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デル、Xeon 5400番台も搭載可能な“新世代”シングルソケットサーバー

信頼性・可用性・ワット性能を向上

PowerEdge R300

PowerEdge T300
 デル株式会社は3月19日、ラックマウント型サーバー「PowerEdge R300」およびタワー型サーバー「PowerEdge T300」を発表した。同日より販売を開始する。

 PowerEdge R300/T300は、シングルソケットのIAサーバー。最大の特長は、シングルソケットサーバーながらも、2ソケットサーバー向けのインテル5100チップセットを採用している点。これにより、対応プロセッサは、Celeron、Pentium D、Core 2 Duo、Xeon 3300番台、Xeon 5400番台と幅広くなっている。メモリは、DDR-2 ECC SDRAMに対応。6つのDIMMスロットを搭載しており、最大24GBのメモリを搭載できるなど、これまでのシングルソケットサーバーと比べて拡張性も高められている。

 可用性の面では、HDDのホットプラグ対応や、冗長化電源などをサポート。セキュリティ面では、TPM 1.2によるディスク内情報の暗号化に対応。また、内部USBポートを利用したセキュリティロックも可能。内部USBポートは、ブートイメージの利用にも対応可能。現時点ではサポートされていないが、VMware ESX Server 3iの起動用としても利用可能となっている。

 管理面では、同社の2ソケットサーバーで採用されているLCDパネルを装備。システムステータスなどの確認に利用できる。また、サーバー管理ソフト「OpenManage」を標準装備しており、セットアップからサーバー監視、BIOSやドライバのアップデートなどが可能。そのほか、オプションのDRAC5を利用することで、サーバーの遠隔監視にも対応している。


PowerEdge R300の内部。DIMMスロットが6つ搭載されている PowerEdge T300のエアフロー。このあたりのデザインは同社のデスクトップPCのノウハウが生かされているという 内部USBポートも搭載

 同社エンタープライズ・マーケティング本部サーバ・ブランドマネジャーの中溝良介氏は、「プロセッサのマルチコア化により、シングルソケットサーバーへの関心が高まっている。しかし、シングルソケットサーバーはエントリーモデルという位置づけの製品が多く、信頼性の面で不安を持たれているユーザーも多い。そのため、2ソケットサーバーを購入して、プロセッサは1つだけ搭載するといった使い方もよく見かけられた。PowerEdge R300/T300では、2ソケットサーバー用のチップセットを採用することで、信頼性・拡張性の不安を解消しているのが大きな特長。また、Celeronプロセッサから、Xeon 5400番台のプロセッサまで幅広いニーズにも対応するなど、革新的なシングルソケットサーバーに仕上がった」と説明する。

 また2ソケットサーバー相当の可用性を保ちながら、消費電力を削減しているのも特長に挙げている。「電源のワット数を2/3に削減することで、サーバー全体の消費電力削減を実現している。また、(消費電力80WのクアッドコアXeon X3363など)インテルに低消費電力で動作する専用プロセッサを用意していただいた。これにより、シングルソケットサーバーとしてはもっともワット性能の高い製品となっている」(中溝氏)と、シングルソケット化することで、消費電力の削減も実現していると説明する。


 PowerEdge R300は、1Uサイズのラックマウント型サーバー。3.5インチSAS/SATA HDDを最大2台搭載可能で、RAID 0/1に対応している。そのほか、PCI Express x8×2、Gigabit Ethernet×2などを搭載している。PowerEdge R300の最小構成時(Celeron 445、512MBメモリ、160GB SATAII HDD×1、OSなし)の価格は、17万1990円。クアッドコアXeon搭載時(クアッドコアXeon X3353、1GBメモリ、73GB SAS HDD×2(RAID 1)、冗長化電源、OSなし)の価格は、44万4465円。

 PowerEdge T300は、タワー型サーバー。3.5インチSAS/SATA HDDを最大4台搭載可能で、RAID 0/1/5/6に対応している。そのほか、PCI Express x8×2、PCI Express x4×2、PCI-X 64/133MHz×1、Gigabit Ethernet×2などを搭載している。PowerEdge T300の最小構成時(Celeron 445、512MBメモリ、160GB SATAII HDD×1、OSなし)の価格は、15万9390円。クアッドコアXeon搭載時(クアッドコアXeon X3353、1GBメモリ、73GB SAS HDD×2(RAID 1)、冗長化電源、OSなし)の価格は、40万5090円。


 同社では、今回の製品発表にあわせて、評価機貸し出しキャンペーンを期間限定で実施する。対象はサーバー環境を持つ法人および各種団体。募集期間は、3月21日より4月9日17時まで。



URL
  デル株式会社
  http://www.dell.com/jp/
  プレスリリース
  http://www1.jp.dell.com/content/topics/segtopic.aspx/pressoffice/2008/080319?c=jp&l=ja&s=corp


( 福浦 一広 )
2008/03/19 13:14

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