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MHZ2 CJシリーズ
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ストレージプロダクト事業本部 磁気ディスク事業部 事業部長代理の柳茂知氏
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富士通株式会社は4月21日、AES 256ビットの暗号化機能を搭載した2.5型HDD「MHZ2 CJ」シリーズを発表した。同社製品としては初の暗号化機能付き2.5型HDDとなる。5月末から販売を開始する。
MHZ2 CJシリーズは、記録するデータを自動的に暗号化する機能を備えた2.5型HDD。容量は320GBで、暗号化方式にはAES 256ビットを採用。7200rpmの回転速度と、SATA 3.0ギガビット/秒のインターフェイスに対応するため、暗号化機能を備えながらも高いパフォーマンスを実現しているという。
ストレージプロダクト事業本部 磁気ディスク事業部 事業部長代理の柳茂知氏によれば、「従来の暗号化機能付きHDDでは、AES 126ビットやトリプルDESを採用するのが一般的だった。AES 256ビットに対応しつつ、7200rpm、320GB容量というスペックを満たした製品は世界初」という。
暗号化回路をHDD内部に実装しているのも特長だ。256ビット暗号鍵の生成や処理などをすべてHDD上で行いCPUに余計な負荷をかけないため、暗号化ソフトを利用する場合や、他社製暗号化HDDを利用する場合よりも、パフォーマンスに優れると柳氏。「PCMark05のパフォーマンステストでは、総合で1.8倍、ウイルススキャンを行っている際で約5倍も速い結果が得られた」とした。
また、廃却時のデータ保護にも考慮し、新技術の「データ瞬間無効化機能」を搭載。従来のデータ消去ソフトがデータを完全に消すために複数回の上書きが必要なのに対し、同機能では、暗号鍵を変更するアプローチにより1秒以内でのデータ無効化を実現している。「これにより、データ消去にかかるコストを大幅に削減できる」(同氏)。
価格は、個別見積もりとのこと。なお、同暗号化機能に関しては、このほかのHDD製品シリーズにも展開していく予定という。富士通製ノートPCに標準搭載されるかは現状では未定とのこと。
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暗号化機能詳細。暗号回路をHDD自体に備える
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暗号化ソフトや他社製品よりも高いパフォーマンスを実現
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■ URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2008/04/21.html
( 川島 弘之 )
2008/04/21 13:58
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