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アイ・オーなど、3000円台で購入できる非接触ICカードのリーダー・ライター

FeliCaやMIFAREが利用可能、機器同士の通信にも対応

FeliCaやMIFAREに対応したNFC IP-1に対応
 株式会社アイ・オー・データ機器とトッパン・フォームズ株式会社は5月8日、NFCリーダー・ライターおよび対応アプリケーションの開発・販売において協業すると発表した。今回の協業の第一弾として、個人向けNFCリーダー・ライター「USB2-NFC」、法人向けNFCリーダー・ライター「NFC-RW」「NFC-ST」を発表した。

 NFCは、Near Field Communicationの略で、ICカードの次世代規格としてISOに承認された近距離無線通信規格。FeliCaやMIFAREと互換性があり、それらと通信を行うことができる。また、NFCモジュール同士で通信を行えるなどの特長がある。


USB2-NFC
 個人向けNFCリーダー・ライター「USB2-NFC」は、奥行き100mm×幅60mm×高さ10mmとカードサイズのデザインを採用した製品。ネットショッピングでの利用やチャージといった決済用途に重点を置いた構成となっている。PCとの接続で使われるUSBケーブルは交換可能なため、長いケーブルを利用してデスクトップPCと接続したり、コンパクトなケーブルを利用してノートPCと接続するなど、利用環境に応じて使い分けることができる。添付ソフトとして、「Edy Viewer」「WAON TOOL BAR」「精算快速」の3つを用意。価格は3100円(税別)。出荷開始は5月下旬。


 法人向けの「NFC-RW」は、スティック型のNFCリーダー・ライター。もうひとつの「NFC-ST」は、卓上型のNFCリーダー・ライター。NFC-RWは、ノートPCなどに直接接続できるなどモバイルでの利用を想定した製品で、NFC-STはカードケースに入れたままでも利用できるよう卓上型のデザインを採用した製品。両製品とも、ハードウェアキーや個人認証などセキュリティ用途に重点を置いた構成となっている。価格はどちらも3700円(税別)。出荷開始は6月上旬。


NFC-RW NFC-ST

アイ・オー・データ代表取締役社長の細野昭雄氏

トッパン・フォームズ情報メディア事業本部 取締役事業本部長の玉田健治氏
 アイ・オー・データ代表取締役社長の細野昭雄氏は、「企業での非接触ICカードの利用は進んでいるが、個人や中小企業などでの利用はまだまだというのが現状。昨年秋よりトッパン・フォームズと共同でプロジェクトを開始し、今回の発表にいたった。これを機に、幅広い利用につながるようにしていきたい」と、店頭販売に強い同社が取り組むことで、市場を拡大したい考えであると述べた。

 トッパン・フォームズ情報メディア事業本部 取締役事業本部長の玉田健治氏は、「トッパン・フォームズでは、宅配伝票やクレジットカード利用明細など、印刷物を中心に提供してきた。昨今では印刷物以外に、世界標準になるNFCにも取り組んでいる。今回、アイ・オー・データ様より、NFCリーダー・ライターが提供されることで、コンシューマを中心により市場が大きく拡大することを期待している」とした。

 発表会には、PC認証ソフトウェア「SmartOn Solo(体験版)」を3製品に提供する株式会社ソリトンシステムズ事業開発本部 プロダクトマーケティング部 部長の正木淳雄氏も出席。「NFCによりリーダー・ライターを一元化できるのは、利用者にとって大きなメリット」と、NFCリーダー・ライターの製品化に対して賛同を表明。「SmartOnは大規模企業での利用からパーソナルまで、幅広い用途に対応した製品。これまで大企業を中心に利用していただいている。今回のアイ・オー・データ様によるNFCリーダー・ライターの製品化により、SMBやコンシューマでの展開に期待したい」と述べた。



URL
  株式会社アイ・オー・データ機器
  http://www.iodata.jp/
  トッパン・フォームズ株式会社
  http://www.toppan-f.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.iodata.jp/news/2008/05/usb2-nfc.htm
  http://www.iodata.jp/news/2008/05/nfc-rwst.htm


( 福浦 一広 )
2008/05/08 17:00

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