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新製品を手にした、森泉さん(左)と松下奈緒さん(右)
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ソニー株式会社は7月16日、VAIOシリーズのラインアップを一新。企業向けの製品ラインアップを強化した。
ビジネス向けとして新たに投入したのは、プライベートとビジネスモバイルの両立を狙った13.3型ワイド液晶搭載の「VAIO type S」と、VAIOオーナーメードモデルとして投入する15.4型ワイド液晶搭載オフィスノート「VAIO type BZ」の2機種。
これまで同社では、4:3の液晶モニターを採用した「VAIO type G」を投入していたが、今回の新製品は、すべて、ワイド液晶モデルとしている。
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VAIO type S
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VAIO type Sは、プライベートとモバイルを自分らしく使いこなすモバイルPCと定義された製品で、インテル Centrino2 プロセッサー・テクノロジーを採用。丸みをおびたデザインの採用とともに、本体の最薄部は約24.9mmとスリム化を図っている。高性能、省電力設計の組み込みにより、「モバイルに十分な最長約11時間のバッテリー駆動が可能になっている」(ソニーVAIO事業本部Notebook PC事業部・赤羽良介事業部長)という。
また、「Switch」機能を新たに搭載したことで、使用モードにあわせて、ワンボタンで使用頻度の高い機能の呼び出せるようにしたのが特徴。よく使うアプリケーションや機能を、5つのショートカットと、「プライベート」「外出先」「会社」といった3つのモードごとに設定できる。
「プレゼンテーションの画面表示の設定などをショートカットに割り当てられることから、ビジネスシーンでの利用にも適している。また、Switch機能はビジネスとプライベートの切り替えにも最適であり、PCを自分らしく使い分けることが可能になる」(同)とした。
VAIOオーナーメードモデル/法人向けカスタマイズモデルでは、「スターシルバー」、「サクラピンク」、「ナイトブラック」3色のカラーバリエーションを用意している。標準仕様による市場想定価格は、20万円前後。
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VAIO type BZ
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VAIO type BZは、「薄い、軽い、スタミナ」を実現したビジネス向け大画面ノートPC。
15.4型ワイド液晶を採用するとともに、ハードな使用環境に耐えるため、日常での使用、車両搭載時、かばんでの持ち運び時など、さまざまな状況を想定した厳しい品質試験をクリアしているという。
VAIOオーナーメードモデル/法人向けカスタマイズによって、液晶ディスプレイの種類、メモリ、HDD、バッテリー、各種アプリケーションなどを、用途にあわせて組み合わせることが可能。
セキュリティ機能として、BIOSアクセスコントロール機能の搭載により、システム管理者が、USBポート、LAN機能、PCカードスロット、メモリースティックスロット、SDカードスロット、i.LINK端子、光学ドライブ、ワイヤレスLAN機能の利用制御を自由に設定できるようにしているほか、パワーオンパスワード、ハードディスクパスワード、Windowsログインの3点で、パスワードガードを可能としている。
さらに、TPM(Trusted Platform Module)セキュリティーチップを内蔵しており、万が一ハードディスクが盗難されても情報をガードできるようにした。
また、キーボードには、ウォーターレジスト構造を採用。約30ccまでの液体をプールでき、浸水を防ぐため、液体をこぼした場合に、PC内部への到達を遅らせることができる。
「高い堅牢性とセキュリティーを兼ね備えたビジネスノート。毎日のビジネスシーンで利用してもらうことを想定して開発した製品」(同)としている。
発売日は近日としており、標準仕様による市場想定価格は、26万円前後となっている。
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ソニー業務執行役員SVP VAIO事業本部・石田佳久本部長
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そのほか、同社では、16.4型ワイド液晶を搭載したハイビジョンAVノート「VAIO type F (FWシリーズ)」、13.1型ワイド液晶を搭載したハイパフォーマンスモバイルの「VAIO type Z」をそれぞれ発売。VAIO type Zでは、「1.35kgの軽量化を実現しており、法人向けカスタマイズモデルでは、17時間の長時間駆動を達成している。ビジネスシーンでも活躍できる仕様となっている」(同)とした。
なお、type Z、type S、type BZの法人向けカスタマイズモデルでは、Windows XP Professionalへのダウングレードが可能となっている。
一方、同社では、96年にVAIO事業を開始して以来、ブランド名の由来を「Video Audio Integrated Operation」の頭文字としていたが、今回の製品発表を機に、「Visual Audio Intelligent Organizer」に再定義。「新たな定義で掲げた方向性を指針のひとつとし、新たな価値の創造に取り組む」(ソニー業務執行役員SVP VAIO事業本部・石田佳久本部長)とした。
さらに、VAIOでは、「Quality(質)」、「Design(デザイン)」の追求に加えて、新たに「Intelligence(知性)」の要素を加えることで、“持ち主の気持ちを汲み取ることができる”、“「人となり」を表現できる”、“感動をもたらす存在となる”といった体験を実現することを目指すことをコンセプトに、新たなコミュニケーションメッセージとして、「感じるコンピューターへ」を掲げることを明らかにした。
■ URL
ソニー株式会社
http://www.sony.co.jp/
プレスリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200807/08-0716/
( 大河原 克行 )
2008/07/17 14:31
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