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OKIデータ、Mac OS X Leopard対応のA3ノビ・カラーPSプリンタ


「MICROLINE Pro930PSシリーズ」および「MICROLINE 910PSシリーズ」
 株式会社沖データ(以下、OKIデータ)は7月17日、A3ノビ対応カラーLEDプリンタ「MICROLINE Pro930PSシリーズ」および「MICROLINE 910PSシリーズ」を発表した。8月上旬より順次出荷を開始する。

 MICROLINE Pro930PSシリーズは印刷・デザイン業界向けのPostScript対応プリンタ。同社DTPソリューションマネージャーの小宮壮一郎氏は、「今回の新製品では、自分が出したい色を忠実に再現できることを目指した」と、印刷・デザインのプロフェッショナルが満足できるクオリティを実現しているのが特長と説明する。

 画質面では、1200dpiの高解像度に対応したVDC(Variable Dot Control)方式Digital LEDヘッドを搭載することで、1ドットあたり16階調の表現が可能。これにより、ハーフトーンがなめらかになり、グラデーションもより忠実に再現できるとしている。トナーも色再現性に優れたマイクロファインHDトナーを新たに採用。印刷標準ICCプロファイルであるJapan Colorに近似した色再現域と画質の安定性向上を実現している。

 カラーマネジメント機能としては、米Electronics For Imagingの新コントローラ「Fiery System 8e」を搭載。SmartRIPにより従来製品と比べて1.5倍の高速処理を実現。また、1つ前のジョブを印刷しながら次のジョブのRIP処理を行うRIP 1 While Print 2により、途切れることなく印刷を行えるのが特長。


従来の印刷・デザイン・出版業界に加えて、製造業の設計デザイン部門や企業の企画部門もターゲットに VDC方式Digital LEDヘッドや新トナーを採用 SmartRIPとRIP 1 While Print 2

 また、Mac OS X Leopardに対応。印刷・デザイン業界では、Mac OS 9とそれに対応したDTPソフト、そしてPostScriptプリンタという組み合わせで仕事をしている場合が多い。この要因のひとつが、Mac OS X Leopardに対応したPostScript対応プリンタの選択肢が少ないという現実があると同社では説明。今回、Mac OS X Leopardに対応することで、印刷・デザイン業界のMac OS X Leopardへの移行に対応するとしている。


カムロックシステムズ デジタル・ワークフロー・アドバイザーの百合智夫氏
 「これまではMac OS XでClassic環境をサポートしていたが、Mac OS X LeopardではClassicのサポートが終了した。PowerMac G4といったハードのサポートも終了し、新しくハードを購入するとIntel Macしか選択肢がなくなっている」と説明するのは、発表会にゲストとして登壇した株式会社カムロックシステムズ デジタル・ワークフロー・アドバイザーの百合智夫氏。

 「2008年はDTP業界にとって変革の年になりそうだ。まず、Mac OS X LeopardでMac OS 9環境が使えなくなること。これにより、今後仕事を続けるにはMac OS X Leopard環境に移行する必要が生じた。そして、Intel Mac対応のDTPソフトQuarkXPress 8が7月に発売されること。QuarkXPressユーザーは、Intel Macに移行する際、InDesignなどに乗り換えなければいけなかったが、使い慣れたQuarkXPressがIntel Macに対応したことで、移行の障壁が低くなった。そして最後にPDF活用環境が充実していること。国内では入稿データとしてPDFはあまり普及していなかったが、雑誌広告デジタル送稿推進協議会でJMPAカラー準拠のPDFワークフローが策定され、PDF入稿が本格化する流れとなってきた」と紹介。こうした流れの中で、Mac OS X Leopardに対応したPostScriptプリンタの登場は重要なこととした。


過去のデータを継承できるIntel Mac対応のQuarkXPress 8 PDF入稿の一般化により印刷環境も変化

MICROLINE Pro930PSシリーズの特長
 MICROLINE Pro930PSシリーズは、両面印刷に標準で対応する「MICROLINE Pro930PS-X」と両面印刷にオプションで対応可能な「MICROLINE Pro930PS-S」の2機種を用意。印刷速度は、カラー36枚/分(A4横)、モノクロ40枚/分(A4横)。給紙容量は最大1900枚。インターフェイスは、USB 2.0、Gigabit Ethernet。40GB HDDを標準で装備しており、日本語モリサワ5書体/欧文138書体を搭載。サイズは、幅659.5mm×奥行き633mm×高さ471mm。

 価格は、MICROLINE Pro930PS-Xが99万8000円(税別)、MICROLINE Pro930PS-Sが74万8000円(税別)。


MICROLINE 910PSシリーズの特長
 MICROLINE 910PSシリーズは、普及価格のPostScript対応プリンタ。両面印刷に標準で対応する「MICROLINE 910PS-D」と両面印刷にオプションで対応可能な「MICROLINE 910PS」の2機種を用意。同社独自のコントローラと600dpi LEDヘッドを搭載。1ドットあたり32階調のハーフトーンを実現している。印刷速度は、カラー36枚/分(A4横)、モノクロ40枚/分(A4横)。給紙容量は最大1900枚。インターフェイスは、パラレル、USB 2.0、Gigabit Ethernet。日本語平成2書体/欧文136書体を搭載。オプションで40GB HDDを装備可能。サイズは、幅659.5mm×奥行き625mm×高さ471mm。

 価格は、MICROLINE 910PS-Dが41万8000円(税別)、MICROLINE 910PSが39万8000円(税別)。


代表取締役社長の杉本晴重氏
 同社代表取締役社長の杉本晴重氏は、「今回の新製品のプロモーションには、書道家の武田双雲氏がデザインした文字をメインビジュアルに採用した。この中の“想”は、クリエイターの“イマジネーション=想い”を形にするお手伝いをするという意味を込めている」と紹介。「OKIデータの“想い”は、これまでに引き継いできたものを大切に“継承”することと、自体に応じて新しいモノを創り出す“革新”。継承と革新を続けることで、OKIデータはクリエイターの“想”を形にしていく」と述べた。


書道家の武田双雲氏がデザインした文字をメインビジュアルに採用 ジャズユニット「ルネイジャ」が歌う“Imagine”で発表会はスタート。“想”が大きなキーワードとなっている


URL
  株式会社沖データ
  http://www.okidata.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.okidata.co.jp/info/2008/news_080701.html


( 福浦 一広 )
2008/07/17 17:49

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